[シドニー 12日 ロイター] - ナショナル・オーストラリア銀行(NAB)が12日発表した11月の豪企業景況感指数はプラス9と、前月から4ポイント低下し、新型コロナウイルス禍以来の水準を付けた。売上高と利益が減速した一方で生産能力の逼迫により物価上昇圧力が強まった。
信頼感指数は6ポイント低下のマイナス9だった。コロナ禍を除けば2012年以来の低水準だった。
NABのチーフエコノミスト、アラン・オスター氏は「消費者関連セクターでは小売業や娯楽・個人サービスでこれほど景況感が弱まったのは世界的な金融危機以来だ」と述べた。
売上高に関する指標は6ポイント低下のプラス13と依然として健全で、収益性は5ポイント低下のプラス6だった。雇用情勢はプラス8と堅調を維持した。
設備稼働率は83.9%と高水準を維持し、人件費の上昇率は四半期ベースで2.2%となった。仕入原価、最終生産価格、小売インフレ率はいずれも上昇した。