[ローマ 25日 ロイター] - イタリアの昨年の貧困人口が過去最高水準に達したことが、国家統計局(ISTAT)が25日発表した統計で分かった。
経済は新型コロナウイルス禍関連の規制解除以後回復しているが、昨年は必需品などを十分購入できない絶対貧困者が人口の9.8%に当たる575万人となり、前年の9.7%から増えたほか、2014年に現在の統計が始まって以来最高となった。
イタリアはドイツやフランスなどに比べてコロナ禍による景気後退(リセッション)からより強く回復し、就業者数も増加したが、貧困者の支援にはほとんどならなかった。
20年の絶対貧困率は9.1%、コロナ流行の最盛期となった21年は政府支援策でリセッションの家計への影響が一部相殺され、9.0%だった。
地域別の絶対貧困率は北部が9.0%、中部が8.0%、伝統的に貧しい南部は12.1%だった。