[北京 19日 ロイター] - 中国汽車動力電池産業創新連盟(CABIA)が公表した9月の国産電気自動車(EV)搭載電池の市場シェア統計によると、最大手CATL(寧徳時代新能源科技)は6月時点の45%から39%に低下し、昨年6月以降で最低水準となった。
ライバル勢の激しい追い上げが背景。1─9月期では、BYD(比亜迪)とCALB(中創新航科技)の電池出荷がともに71%余り増加し、18.8%増にとどまったCATLを大きく上回った。
CATLにとっては、中国のEV販売が鈍化していることも逆風になっている。各自動車メーカーの値下げ合戦が激化し、電池メーカーなどのサプライヤーがコスト圧縮を迫られることになるためだ。
シティのアナリストチームは、CATLはより低い電池価格を設定しているライバル勢との競争や、予想外に低調なリチウムイオン電池需要を踏まえると、当面は重圧にさらされると指摘。CATLとしても市場シェア維持のため値下げに動きたくなる状況になっているとの見方を示した。
CABIAによると、1─9月の国産EVへの搭載電池数量は32%増で、1─6月の38%増を下回り、昨年1─9月に比べると3分1程度の伸びだった。