FAANG株の投資家は、それらの企業の信仰を続けるのにもっともつらい時期だろう。
FAANGとはフェイスブック-Facebook (NASDAQ:FB)、アップル-Apple(NASDAQ:AAPL)、アマゾン-Amazon(NASDAQ:AMZN)、ネットフリックス-Netflix(NASDAQ:NFLX)、グーグル-Google(NASDAQ:GOOGL)の頭文字を取って合わせた総称のことである。
一部のアナリストはFAANG株の前代未聞の上昇相場の終了を示唆し、FAANGのいくつかの企業はピーク終了のサインを発しはじめている。
バンク・オブ・アメリカのアナリストはFAANG株のショートを推薦している。
彼らはアメリカの利上げが、経済の流動性を減衰させ、これらの大型株の価格に悪い影響を与えるとみている。
過去5年間でトップ3を保ってきたフェイスブックとネットフリックスは、第2四半期の決算によりユーザー数の伸びの悪さや、割高ではないかという懸念を受け、大きく下落した。
フェイスブックの第2四半期売上高の予想は43%増であったが、結果は42%増であったと伝えられた後、7月26日に1190億円の時価総額の失った。これは一日での損失では最高額である。
ネットフリックは一方、第2四半期決算が予想より100万人少なかったことが発表された後に、年間の上昇率が100%以上から70%まで落ちてしまった。
このような悲惨な結果の後に、投資家に付きまとう考えは、はたしてFAANGを同一視してトレードしていいのかということである。
FAANGを同一視することは賢明な戦略とは言えないだろう。リスク回避を望む投資家でも、撤退するより株を選択してこれらに投資する方がもっと良い結果になるだろう。
フェイスブックかネットフリックスか?
これらの株はボラティリティーに乗りたい投資家にとって悪い株ではない。しかし、フェイスブックとネットフリックスは違った問題に直面しており、それぞれの真価に沿ってトレードするべきだ。
フェイスブック:
簡単に上昇していくフェーズは終わりを告げたが、フェイスブックの最大の挑戦は、広告主から愛されるデジタル資産(WhatsApp、メッセンジャー、インスタグラム)を所有しているということを投資家に納得させることである。
WhatsApp、メッセンジャー、インスタグラムはそれぞれ10億人のユーザーであり、Facebookでは25億人のユーザーがいる。
これらのアプリの中で、特に インスタグラムはフェイスブックの売上高に大きく貢献している。マーク・ザッカ―バーグCEOがフェイスブック自体の成長停滞を埋め合わせようと努力している中、インスタグラムの収益上昇はこれからも続くだろう。
ネットフリックス:
一方、ネットフリックスは他に動画ストリーミングサービスとしての明確なライバルは存在しない。そして、世界進出に大きな可能性を秘めている。
一番のライバルであるHuluは、5月に2000万人ユーザーを超えたが、ネットフリックスに対し世界進出に対しては消極的である。
ネットフリックスは世界合わせて約1億3000万ユーザーである。
ネットフリックスの国内の利用者は一旦頭打ちするだろう。しかし世界での成長はまだまだ余地がある。ネットフリックスは、インドのような大きな市場をターゲットにするためローカルコンテンツに投資し始めた。
フェイスブックの低迷は半年から1年続く可能性:
フェイスブックは、ケンブリッジ・アナリティカのスキャンダルやロシア疑惑の後で、規制に沿うようにプラットフォームを変えるべく多くの資金を投資している。これにより、半年から1年にかけて不調が続くとみられている。
フェイスブックは売り上げは10四半期で平均50%成長し、行き過ぎたと予想されるようになっていたため、この不調は買い時と捉えるべきだろう。
ネットフリックスはフェイスブックより早く上昇トレンド再開が見込まれる。
ネットフリックスは、フェイスブックより早く上昇トレンドを再開するだろう。エネルギッシュに成長するネットフリックスのような株は、浮き沈みが多いリスクが伴うものだ。決算結果は悪い影響が出たが、下落トレンドに転換するほどのものではない。