40%引きでご購読
新規!💥 ProPicksを手に入れ、S&P 500を1,183%を超える投資成績を実現した、戦略をご覧ください40%割引で開始

ゴールド投資への追い風。ゆっくりと上昇を続けるインフレ率

発行済 2020-07-07 11:45
更新済 2023-07-09 19:32

市場の予想インフレ率がとてもゆっくりと、しかし確実に上昇しています。

だたし、この記事で言いたいのは、「悪いインフレが始まって、景気が悪くなるから株は売り」ということではありません。

予想インフレ率は新型コロナウイルス時のショックで一時的に急激に低くなった状態から、通常時のインフレ率にゆっくりと戻るかのような程度です。なので、悪いインフレどころか「景気回復を織り込み始めた」良いニュースなのかも知れません。

歴史的な低金利が続いている中、この緩やかなインフレ率の上昇の恩恵を受けるのは、ゴールドへの投資です。

ゴールドの価格は先日1800ドルを超えましたが、時間をかけながら歴代最高値の1923ドルを超えていく可能性があります。

この記事のポイント

    • 市場がゆっくりと着実に、市場の予想インフレ率が上昇している。理想とする2%のインフレを目指すような緩やかな上昇。
    • 2%のインフレ率を大きく超えて上昇するなら、景気悪化や株への影響もあるが、現時点ではまだインフレ率上昇の悪影響はない。
    • この緩やかなゆるやかなインフレ率の上昇の恩恵を受けるのはゴールド。最高値が近づいて直近は上昇しにくい状況が続くが、インフレ率上昇はゴールド投資に良いニュース。

ゆっくりと上昇し始めたインフレ率


市場が予想している予想インフレ率(10年国債を使った期待インフレ率)が、緩やかに上昇しています。

20年の3月末に0.5%までインフレ率が低下した後、この記事を書いている7月4日時点で1.4%にまで回復しています。

米予想インフレ率

※最新の予想インフレ率はこちらでご確認下さい。

よくインフレ率が上昇すると「悪いインフレが起こって、株が下がるのでは」と言われますが、今のところその心配はなさそうです。

インフレ率が上昇して株に悪影響を与える場合には、次に上げたような3つの段階を踏むことが多いですが、今はFRBが目標にしている2%を下回る水準なので心配するレベルではありません。

株価に悪影響を与える場合の主なシナリオ
  • インフレ率がFRBの目標値の2%を大きく超えて上昇続ける。
  • インフレ率の上昇を抑え込むために、FRBが金利を引き上げる。
  • 金利の上昇すると株に悪影響がでて、株価が下がる。

インフレ率は水の温度と同じで、低すぎても高すぎても問題になります。

2020年3月の予想インフレ率はたった0.5%でデフレに向っているような状況から、今は1.4%まで上げてきて、適温(理想)の2%に近づいてきているのが現状です。

景気の回復を市場がゆっくりと折り込んでいると言えるかも知れません。

インフレ率の上昇はゴールドへの投資に追い風

この緩やかなインフレ率の上昇が今後も続くなら、ゴールドの価格を押し上げる効果があるかも知れません。

ゴールドはインフレ率が上昇すればするほど、価格が上昇しやすい特徴があるからです。

ゴールドの価格上昇パターン

  • 金利が低くなればなるほど、ゴールドの価格が上がる。
  • インフレ率が上昇すればするほど、ゴールドの価格が上がる。

2020年は歴史的な低金利が続いている状態の上に、インフレ率まで上昇すれば、ゴールドへの投資には最適な環境になります。

2020年に入ってからFRBも、日銀が取り組んでいる長期金利を一定に抑える政策(イールドカーブ・・コントロール)を導入するか検討していますが、もしも今後採用されれば金利の上昇が抑えられるので、さらに追い風が吹く可能性もあります。

もともとゴールドのリターンは株よりも小さいので、株ほどの高いリターンは期待できないかも知れませんが、今の米国株がやや割高な気がするので、投資対象としてゴールドETF(ティッカーシンボルGLDやIAU)も面白いなと思います。

ゴールドは歴代最高値が間近


ただし、ゴールドへの投資はすぐには報われず、リターンが出るまで時間がかかる可能性が高いです。

理由は、2011年9月につけたゴールドの史上最高値の1923ドルが近づいているからです。

ゴールド

株でもそうですが、歴代最高値を更新するまでしばらく価格が横ばいになる動きが見られることが多いです。

最高値をはっきりと超えるまでは時間がかかるかも知れませんが、インフレ率の緩やかな上昇や(今後もしかしたら採用される)イールドカーブ・コントロールの好影響があれば、最高値を超えるチャンスも十分あると思います。

株にやや弱気になり、魅力を増したゴールド


新型コロナウイルスの感染第2波がなければ、アメリカは3-4月が景気の最悪期で今後は景気の回復期になるものと先月まで思っていました。

その場合は、ゴールドよりも景気回復の恩恵を受けて株のほうがリターンが良くなるはずと以下の記事で書きました。

2020年6月7日時点で、ゴールドの価格の下落はそれほど心配するレベルに達していない。

ただし、景気回復に来ていると思うなら、これからは株のほうがリターンが高くなる可能性が高い。リターンを取りに行きたいなら、ゴールドの一部を手放して、米国株に振り向けるのも手。

しかし、7月4日時点では、アメリカでの新型コロナウイルスは3-4月のピークを大きく超える再拡大が続いていて、景気は20年3-4月を超こえる最悪期がこれから訪れる恐れがあり、上記記事を書いた当時よりも、私は株に慎重になっています。

米新規感染者

代わりにゴールドはチャンスも増えてきたかなと思っている今日この頃です。

最新のコメント

当社アプリをインストール
リスク開示書: 金融商品や仮想通貨の取引は投資金額を失う高いリスクがあります。仮想通貨の価格は非常にボラティリティーが高く、金融、規制、政治など、外的な要因に影響を受けることがあります。また信用取引はリスクが高いことを十分に理解してください。
金融商品または仮想通貨の取引をする前に、金融市場での取引に関わるリスクやコストについて十分に理解し、専門家の助言を求めたり、ご自身の投資目的や経験値、リスク選好等を注意深く検討することを推奨いたします。
Fusion Media によるこのウェブサイトのデータが、必ずしもリアルタイムおよび正確ではないということをご了承ください。またデータや価格が、必ずしも市場や取引所からではなく、マーケットメーカーにより提供されている場合があります。その為、価格は気配値であり、実際の市場価格とは異なる可能性があります。Fusion Media および当ウェブサイトへのデータの提供者は、当ウェブサイトに含まれる情報を利用したすべての損失に対して一切の責任を負わないものとします。
Fusion Media およびデータ提供者による事前の書面の許可なしに、当ウェブサイト上のデータを使用、保存、複製、表示、変更、送信、配信することを禁じます。すべての知的財産権は当ウェブサイト上のデータの提供者、または取引所が有します。
Fusion Media は当ウェブサイトに表示される広告により報酬を得ることがあります。
上記内容は英語版を翻訳したものであり、英語版と日本語版の間に不一致がある時は英語版が優先されます。
© 2007-2024 - Fusion Media Limited. 無断複写・転載を禁じます