3月中旬のFOMCで0.25%の利上げが行われた。前回の利上げは昨年12月だったので、今回は前回からわずか3ヶ月後の利上げとなったわけだ。前回まで1年空いたことから考えると、それだけアメリカ国内外の状況が安定していると言える。
そして今のところ、今年の利上げはあと2回という線が濃厚になっている。というのもFOMC後の声明に、「今年の利上げは3回」という文言があったためだ。3回とは3月の利上げを含めてという意味なので、この言葉通りだと今年の利上げはあと2回になる。
またFRB関係者によるそれを示唆する発言も最近多く、29日にはフィッシャー副議長が「今年残り2回の利上げは適切」と発言した。
では残り2回という前提で考えると、次の利上げはいつになるだろうか?FOMCは年8回開催されるので、残りはあと6回になる。残り6回だとすると、これから数えて3回目と6回目のFOMCで利上げが行われると考えるのが自然だ。
これから数えて3回目のFOMCは、7月下旬になる。また6回目の今年最後のFOMCは、12月中旬になる。つまり可能性が高いのは7月と12月ということになる。
もちろん何らかの悪材料が出れば、利上げが延期されてもおかしくはない。昨年は年初に中国発の世界同時株安があり、6月にはイギリスのEU離脱決定があった。どちらも株式市場が暴落したため、その後しばらくFOMCは様子見で利上げをしなかった。結局去年の利上げは12月の1回だけで終わった。
利上げは延期されることはあっても、早まる可能性は低い。となると次の利上げは7月、あるいはどんなに早くてもその前、6月中旬になると思われる。