今年最大最後のイベントと見られていた大統領選が終わり、2016年もあと1ヶ月余りとなった。大統領選前は、その発言・政策面の無鉄砲さから、トランプ候補が当選したらかなり円高・株安が進むと見られていた。
しかし終わってみると、円高・株安になっていたのは開票中のみ。結果が確定してからこれまで1週間余り、予想とは反対に円安・株高が急激に進行しており、米ドル/円は18日についに110円に乗せた。
思えば今年は年初にかなり大きな不安が広がった年だった。1月から2月にかけて、中国発の世界同時株安が続き、2016年は暴落の年になるのではないかという予想もあった。その後春になってやや落ち着いたが、今度は6月のイギリスEU離脱によってまた暴落。ただしこちらの暴落は比較的短期間だった。
そして懸念されていた米大統領選も、終了後に株式市場は高騰が続いている。1~2月の暴落時に懸念されていたほど、2016年は波乱の年にならなかった。
2016年が比較的無事に終わったのは喜ばしいことだが、2017年には何が待っているのだろう?米大統領選はトランプ候補の勝利だったので、来年からアメリカはトランプ大統領になる。
問題はトランプ新大統領が、選挙期間中に行っていたような過激な発言を控えて、大統領らしく行動できるかにある。そうでないなら、アメリカ国内外は荒れることになり、金融市場も例外ではなくなるだろう。