40%引きでご購読
新規!💥 ProPicksを手に入れ、S&P 500を1,183%を超える投資成績を実現した、戦略をご覧ください40%割引で開始

限界が見える原油減産の効果

発行済 2017-03-11 00:58
更新済 2023-07-09 19:32

 低迷する原油価格を底上げするために、昨年11月末に産油国がOPEC総会で減産に合意し、今年1月から実行された。今のところ各国とも減産は順守している。しかし問題は、それでも原油価格の底上げ効果には限界が見えてきている点にある。
 1月以来つい最近までは、原油価格は52~54ドルの狭いレンジで推移していた。だが今週になって、米原油在庫が前週比820万バレル増と激増したことや、シェールオイルの増産観測などから原油は急落。10日には一時48ドル台をつけ、OPEC総会直前の水準まで後退してしまった。
 原油価格は昨年の今頃は26ドル付近まで下がり、ここ10年ほどの最安値となった。それに比べれば52ドルは倍の水準であり、減産の効果はあったと見ることもできる。しかし産油国がこの水準で満足していたとは考えにくい。
 原油は2010~14年の前半まで、常に80~110ドルと高値にあった。この間産油国は潤っていたため、産油国側としてはここまでではないにしても、70~90ドルに戻ることを期待していたに違いない。だがその達成は極めて難しい状況にある。
 結局のところ、現在ではシェールオイルという原油の競合品が出てきており、原油だけ価格が上昇するのは難しい。原油が高くなれば、代替品としてのシェールオイルを買う企業・国が増えてくるためだ。
 もっと減産をすればさらに価格を上げることができるかもしれないが、追加減産で産油国が合意することは難しい。現在の日量100万バレル程度の減産でも、合意まで相当な時間がかかった。産油国にとって取れる手段はもうあまり残っていない。

最新のコメント

当社アプリをインストール
リスク開示書: 金融商品や仮想通貨の取引は投資金額を失う高いリスクがあります。仮想通貨の価格は非常にボラティリティーが高く、金融、規制、政治など、外的な要因に影響を受けることがあります。また信用取引はリスクが高いことを十分に理解してください。
金融商品または仮想通貨の取引をする前に、金融市場での取引に関わるリスクやコストについて十分に理解し、専門家の助言を求めたり、ご自身の投資目的や経験値、リスク選好等を注意深く検討することを推奨いたします。
Fusion Media によるこのウェブサイトのデータが、必ずしもリアルタイムおよび正確ではないということをご了承ください。またデータや価格が、必ずしも市場や取引所からではなく、マーケットメーカーにより提供されている場合があります。その為、価格は気配値であり、実際の市場価格とは異なる可能性があります。Fusion Media および当ウェブサイトへのデータの提供者は、当ウェブサイトに含まれる情報を利用したすべての損失に対して一切の責任を負わないものとします。
Fusion Media およびデータ提供者による事前の書面の許可なしに、当ウェブサイト上のデータを使用、保存、複製、表示、変更、送信、配信することを禁じます。すべての知的財産権は当ウェブサイト上のデータの提供者、または取引所が有します。
Fusion Media は当ウェブサイトに表示される広告により報酬を得ることがあります。
上記内容は英語版を翻訳したものであり、英語版と日本語版の間に不一致がある時は英語版が優先されます。
© 2007-2024 - Fusion Media Limited. 無断複写・転載を禁じます