10日では国際通貨基金(IMF)による世界成長見通しの引き下げや、リビア内戦が焦点となっている中、原油価格は上昇している。
日本時間午後2時06分においてWTI原油先物は0.3%高で、64.14ドルとなっている。
ブレント原油先物は0.1%高で70.79ドルである。
WTI原油は年初来30%、ブレント原油は40%上昇となっている。
リビアのハフタル司令官が率いる「リビア国民軍」の首都トリポリへの進軍が原油市場を揺さぶっている。同軍は、すでにリビアの原油生産の半分以上である110万バレルを生産する地域を制圧しているという。
米国によるイランやベネズエラへの制裁に加えて、リビアでの内戦によって世界の原油供給量は減少することになる。
またJTD Energy ServicesのチーフストラテジストのJohn Driscoll氏はCNBCのインタビューで、リビア内戦の他、ベネズエラとイランの原油市場の潜在的なリスクであることを述べている。
同氏はベネズエラにあたっては「原油生産は減少し、大規模停電の発生によって輸出は半減している」とし、「リビアの要因も加わり、イラン、ベネズエラすべての懸念が高まっている」と述べた。
原油需要の面では、国際通貨基金(IMF)が19年の成長率予測を前回の3.5%から3.3%に引き下げたことにより、原油の需要が減少する懸念がある。
他のニュースとしては、日本時間10日午前5時30分に米国石油協会(API)は、4月5日までの一週間の原油在庫は410万バレル増となり、4億5580万バレルとなったと公表した。