20日、FRBが今年中の利下げを示唆したことを受け、金が大幅上昇した。
15時20分時点で、ニューヨーク商品取引所(COMEX)における8月の納入に対する金先物は、3.01%高となり1オンスあたり1389.35ドルとなっている。
20日のFOMCで、FRBは予想通りFF金利の誘導目標レンジを2.25%-2.5%に据え置いた。
しかし、FRBは失速するインフレや停滞する世界成長に対して、さらにハト派姿勢を強める用意があることを示した。
FOMC声明文では「我々は経済活動の持続的拡大、労働市場の力強い状況、目標とする2%近いインフレを予想しているものの、この見通しが実現しない可能性が高まっている」とした。
一方でトランプ米大統領はFRBが更なる経済刺激策をとらないことについて繰り返し非難してきたものの、この件についてまだコメントは残していない。
ロイターの報道によると、みずほ銀行の唐鎌大輔チーフマーケット・エコノミストは「FRBが7月に利下げをするかどうかではなく、利下げが25ベーシスポイントなのか50ベーシスポイントなのかが問題となっている」と述べた。
また15時25分時点で米ドルインデックスは、0.29%安の96.305ドルとなっている。
6月初め以来利下げ観測が強まり、ドル下落へのヘッジとして金が買われ上昇相場となっている。