米中間の緊張が緩和する中、20日の原油価格は横ばいとなっている。
16時55分時点で、WTI原油先物は0.16%高の56.23ドル、またブレント原油先物は0.05%高の59.77ドルをつけている。
原油価格は米中貿易における好材料を受け下支えされた。ウィルバー・ロス米商務長官は19日、ファーウェイに対する米国企業との取引を認める猶予期間を90日延長すると発表した。
また米中貿易交渉に関する進展も原油市場にとって追い風となった。ホワイトハウスの経済アドバイザーであるラリー・クドロー氏は、両国間の交渉は「前向き」であり、電話会談は1週間から10日ほど行われると述べた。
一方で、イエメンの武装勢力がサウジアラビアの原油施設を攻撃したという報道が引き続き注目を浴びている。施設の修復には少なくとも1週間はかかると報道された一方、国営石油会社のサウジアラムコは、原油生産に影響はないとしている。
また米国石油協会(API)による週次原油在庫統計が21日発表される予定。翌日の22日には米エネルギー情報局(EIA)が週次原油在庫統計を発表する。
しかしOPECが16日に公表した月報にて、2019年の原油需要の伸びが1日当たり4万バレル(bpd)下方修正され、110万bpdに引き下げられたことを受け、原油価格の上昇は限定的なものとなった。