[シンガポール 12日 ロイター] - アジア時間12日の原油先物相場は続落。ハリケーン「デルタ」の勢力が弱まり、米国の生産者が操業再開作業を開始したことや、ノルウェー沖石油・ガス田でのストライキが終了したことが材料視されている。
0023GMT(日本時間午前9時23分)現在、北海ブレント原油先物12月限 (LCOc1)は0.55ドル(1.3%)安の1バレル=42.30ドル。WTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)先物11月限 (CLc1)は0.52ドル(1.3%)安の40.08ドル。
北海ブレントとWTIの期近物は先週9%以上上昇。北海ブレントは週間ベースでは6月以降で最大の上昇を記録した。ただ9日は、ノルウェー沖石油・ガス田のスト終結を受けて、下落していた。
CMCマーケッツ(シドニー)のチーフ・マーケット・ストラテジスト、マイケル・マッカーシー氏は「北海ブレント、WTIとも、供給不安で底堅い値動きになっていた」とした上で「米国ではハリケーン・シーズンが始まったばかりで、底堅い値動きが続く可能性がある」と述べた。
メキシコ湾の米海底油田の操業に大きな影響を及ぼしていたハリケーン「デルタ」は11日までに温帯低気圧に変わった。これを受け、同日には生産施設に労働者が復帰。テキサス州ポートアーサーにある製油所も操業再開作業を継続した。
ただ、米国最大の石油製品パイプラインであるコロニアル・パイプラインは同日、ハリケーンに伴う電力供給の混乱で主力の溜出燃料パイプラインの操業を停止したことを明らかにした。