[上海 20日 ロイター] - 中国の新たな1年物ローンプライムレート(貸出基礎金利、LPR)
中国人民銀行(中央銀行)は17日、企業の借入コスト低下につながる金利改革を発表。LPRは銀行が個人や企業向け新規融資の金利を設定する際に、人民銀の1年物貸出金利に代わるベンチマークになるとした。
新たなメカニズムに基づくLPRの公表は今回が初めて。
1年物LPRは人民銀の1年物貸出金利を10bp下回った。
新たな5年物LPRは4.85%に設定された。5年物貸出金利の4.90%を下回った。
新たなLPRは中期貸出ファシリティー(MLF)の金利に連動することから、MLF金利の動向に注目が集まっている。
一部の市場参加者は、LPRの低下につながることから1年物MLF金利が引き下げられるとみている。
キャピタル・エコノミクスの中国担当シニアエコノミスト、ジュリアン・エバンス・ブリチャード氏はリサーチノートで、今回公表されたLPRについて「銀行に貸出金利の小幅な引き下げを促す見込みだが、経済活動への影響はわずかなものにとどまるだろう」と指摘。
「人民銀がLPRをさらに押し下げたいのであれば、銀行の調達コストを下げるためにMLF金利を引き下げるなど他の措置を取る必要がある」と語った。
*内容を追加しました。