欧州中央銀行(ECB)は木曜日に予想通り金利を据え置き、少なくとも2019年の夏まで変わらないことを改めて表明した。ドラギ総裁は記者会見で、必要であれば資産購入プログラム延長の可能性のドアは開いていると述べた。
ECBは政策金利を 0%で維持し、毎月の資産購入額150億ユーロ(171億米ドル)が12月末まで続くことを確認したが、プログラムはその時点で"予定通り"終了する。
インフレ率が中期的には2%に近い水準で継続的に保つためには、まだ十分な金利調整が必要だとドラギ総裁は主張した。また、最近のデータは「予想よりも弱い」と認めたが、ユーロ圏の成長見通しに対するリスクは概ね均衡が取れているとコメントした。しかし「保護主義、新興市場の脆弱性、金融市場のボラティリティに関するリスクは顕著である」とも警告した。
質疑応答でドラギ総裁は、資産購入プログラムが12月に終了したとしても、金融政策は非常に緩和的であると強調した。
また、米国と中国の貿易紛争、英国と欧州連合(EU)の間のブレグジット交渉、イタリアの2019年の予算など世界的な不透明感にもかかわらず、ドラギ総裁はインフレがECBの目標に達することに楽観的であった。
「賃金が上昇し続け、労働市場は拡大し続けている。 ...インフレが徐々にECBの目標に向かっているという自信について疑うべきではない」とドラギ氏は語った。
経済的見通しを更新する次回会合(12月13日)に向けた今後の措置について議論していないことも明らかにした。