16日の日経平均は反落。
70.75円安の23952.35円(出来高概算11億3000万株)で取引を終えた。
米中通商交渉で中国が会見を開き、第1段階目の合意に達したことが安心感につながったが、一方で両国とも投資家に安心感を与えるような詳細を明らかにしておらず、合意文書の内容はまだ精査が続いているとし、農産物購入については後日詳細を発表すると中国の当局者は語っている。
そのため、トランプ大統領が述べた、中国が年間500億ドル(約5兆4700億円)規模の米国産農産物を購入することになるといった行方を見極めたいとする模様眺めムードも強まった。
メジャーSQ通過により主要な海外勢の商いは細り、後場半ばに24036.30円まで上昇する局面もみられたが、結局は反落で寄り付き水準で終えている。
東証1部の騰落銘柄は値下がり数が1000を超えているが、値上がり数と拮抗している。
セクターでは、水産農林、不動産、その他製品、サービス、小売がしっかり。
半面、ゴム製品、海運、金属製品、医薬品、ガラス土石、機械、陸運が冴えなかった。
指数インパクトの大きいところでは、ダイキン (T:6367)、ファーストリテ (T:9983)、信越化 (T:4063)、ファナック (T:6954)、第一三共 (T:4568)が冴えない。
一方で、ソフトバンクG (T:9984)、ファミリーマート (T:8028)、資生堂 (T:4911)、セコム (T:9735)、エムスリー (T:2413)がしっかりだった。
日経平均は24000円を挟んでの狭いレンジ取引が続いていたが、昨年高値の抵抗として意識されている水準でもあり、一気に上値追いとなる流れにはなりづらいところ。
しかし、先週末の大幅な上昇に対する利益確定の流れが優勢となりやすい中では、全体の底堅さが意識された格好であろう。
また、サンバイオ (T:4592)がストップ安比例配分だったが、同じマザーズ銘柄であるスマレジ (T:4431)が決算評価から15%近い上昇をみせており、サンバイオのネガティブショックの波及はみられておらず、個人のセンチメントは良好であることが窺える。
ただし、ベース {{|0:}}、JMDC (T:4483)、ランサーズ (T:4484)の3社が上場しており、いずれもコンセンサスを上回る初値を形成したが、いずれも急伸した後は資金の逃げ足も速く、初値価格を下回っている。
特にベースは後場半ばから急速に値を下げる格好からストップ安を付けており、センチメントは良好ながらもIPOラッシュの中では資金の逃げ足の速さも注意する必要がありそうだ。