[東京 14日 ロイター] -
ドル/円 ユーロ/ドル ユーロ/円
午後3時現在 103.97/99 1.2153/57 126.38/42
午前9時現在 103.81/83 1.2160/64 126.26/30
NY午後5時 103.85/88 1.2157/58 126.28/32
午後3時のドル/円は、ニューヨーク市場午後5時時点に比べ小幅にドル高/円安の103円後半。ドルは良好な中国の貿易収支やバイデン次期米大統領の経済対策が2兆ドル規模になるとの報道を受け104円前半に上昇したが、戻り売りに押され、上昇の約半分を返上した。クロス円での円安圧力が弱かったこともドル/円の上値余地を狭めた。
ドルは103.80円付近で東京市場の取引を開始した後、12月の中国貿易収支が良好だったことや、バイデン次期米大統領がきょう発表する新型コロナ経済対策が総額2兆ドル規模になるとのCNNの報道を受けて上昇した。
同報道をきっかけに、米10年国債利回りは1.07%台から1.11%台へ上昇。連れてドルも103円後半から104.20円まで一気に買われた。
しかし、104円台では「カウンターのドル売りが流入し、午前の上昇分の約半分を吐き出した」(アナリスト)という。
目先は104.40円の直近高値がレジスタンス。さらに104.50―104.75円のゾーンには国内勢を含めたドル売りオーダーが並ぶという。
中国貿易統計によると、12月のドル建て輸出は前年比18.1%増と、ロイターがまとめたアナリスト予想の15%より大幅な増加となった。
クロス円はまちまちで、クロス円での円安圧力が強まっていないため、「ドル/円の上昇も力強さに欠けた」(前出のアナリスト)という。
ユーロ/円は126円前半と1週間ぶり安値圏で上値の重い展開。市場では、欧州中央銀行(ECB)のラガルド総裁の前日の発言が意識されている。
総裁はロイターとのインタビューで「為替レートが物価に与える影響にかなり注意を払っており、今後も引き続き十分に注視していく」と述べた。域内景気については「3月末以降も依然としてロックダウン措置が必要という状況になり、たとえばワクチンの接種ペースが落ちれば、懸念要因となるだろう」と語った。
ユーロ/ドルはラガルド総裁の発言や、欧州各国でのロックダウンの延長、イタリアでレンツィ元首相が連立政権から離脱したことなどによる政局不安を背景に1.2135ドルまで売られた。
市場はきょうの米経済対策と米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長の発言に関心を寄せている。
(為替マーケットチーム)