チャート分析: インド ルピー過去最安値を記録

 | 2018年06月29日 19:06

インドルピーは27日、1ドル=69.0925ルピーを記録し過去最安値になった。これは2016年11月の前回安値68.86750ドルを下回り、2年7ヶ月ぶりの最安値更新だ。

今回のルピー安の原因として、急伸する 米ドル と、 原油 高の影響が考えられる。

今年の最高水準を推移する米ドルにより投資家は新興市場から資金を引きあげている。

さらに、世界3位の原油消費国であるインドは、3分の2を輸入に頼っており、このドル高・原油高の影響で大きな打撃を受けている。

野村ホールディングスの分析によると、原油価格が10ドル上昇すると0.4パーセントの国内総生産(GDP)の低下や、0.03~0.04%のインフレーションを招くという。

インド経済の悪循環

  1. 増加する経常赤字により、アナリストは相場の下げ目線を強めている。
  2. ネガティブな見通しは、資本流出を招き、経常赤字を増加させている。(1と2を繰り返す)
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資金の流出による経常赤字の増大は、相場にさらなる弱気の地合いを招き、インドルピーの下落に追い打ちをかける。DBS銀行が2019年の6月までに1ドル=71ルピーになると予想している。一方、バークレイズ 銀行のアナリストは、年末までに1ドル=72ルピーになると予想している 。