現在の恐怖指数による株式の悪循環から抜け出すのに必要なのは、米国企業の決算で好調を指し示すことである。
先週の株式のメルトダウンによって2日間でS&P 500は5.28%下落し、10年以上の上昇の後でバブルが弾ける脅威が加速した。この下落は主に利上げを想定した上で、今年最高値を続伸するテクノロジー株などに割高感があったためだと考えられる。
これらの巨大なテクノロジー企業は、数週間後に第3四半期の発表が控えている。金曜日に反発があったが、それがどれほどのサポートになるかは定かではない。
以下が、今後のマーケットの方向を知ることができる3企業の決算発表である。
ネットフリックス
ストリーミング動画の大企業であるネットフリックス (NASDAQ:NFLX) は現在の弱気相場を吹き飛ばす可能性がある。10月16日(火)の市場後に第3四半期が発表される。
ネットフリックスは7月初旬につけた423ドルの最高値から20%近く下落した中で、最大の懸念は第2四半期で登録者数の伸びが低迷している事である。但し、ネットフリックスはこの登録者数の伸びが低迷していることが一時的であることを証明できれば、株価の上昇トレンドは再開するだろう。
アナリストは、40億ドルの売上でEPSは0.68ドル(前年同期0.29ドル)であると予想されている。
2.IBM
IBM (NYSE:IBM)は、新規事業がただ単に成長しているだけではなく、売上に大きく貢献している事を示す必要がある。IBMが火曜日の市場後に第3四半期決算を発表する。決算ではクラウドコンピューティング、ワトソンと呼ばれる人工知能、セキュリティーソフトを含む「戦略的インペラティブ」と位置づける成長事業の進展が注目されるだろう。
IBM株は金曜日、52週の安値である137.45ドル付近の140ドルで終値を迎えた。同社の配当利回りは4%を超え魅力的となっており、小さな良いニュースでも力強い上昇を招く可能性がある。アナリストの予想は、191億2000万ドルの売上でEPSは3.43ドルだと予想されている。
3. プロクター&ギャンブル(P&G)
プロクター&ギャンブル (NYSE:NYSE:PG) は10月19日金曜日の市場前に2018年第1四半期の決算を発表する。現在、P&Gは新規参入者にマーケットシェアを奪われつつある状況だ。
P&Gの昨年の対前年比調整後売上の成長率は2-3%の目標に届かず、たった1%であった。この残念な結果は、P&G株を過去1年間で14%の下落を招いた。
P&Gの米国の幼児向け用品は、競合他社の出す低価格商品との価格競争に巻き込まれている。同時に、男性向けの髭剃り商品も、Dollar Shave Clubを始めとする企業の台頭によって苦戦している。
アナリストの予想では、165億9000万ドルの売上で1.1ドルのEPSであると予想している。