チャート分析:下落するドルのトレード

 | 2018年11月02日 20:42

ドルは様々な要因によって打撃を受けている。第一に、 EU離脱合意に向けて進展があり ユーロポンド はドルに対して上昇している。そして、第二に、中国はさらなる経済刺激策を示唆したことにより人民元が10年来の低水準から反発した。

ドルにとってさらに辛いニュースは、米国債の投資家は、強い反発の株式市場へ戻って行った。8月に遡ると、海外の投資家は600億ドルの米国債を購入していた。これは3年ぶりの高水準であった。米国債利回りが株式の上昇に連動して、3日連続で上昇しており、ドルへの圧力となっている。またドルは高水準に達し、8月中旬のピークが抵抗ラインになり上昇が拒まれていた。

米ドルは高値圏であるが、ドルは明日の非農業部門雇用者数(NFP)によって上昇する可能性がある。エコノミストは、アメリカ合衆国労働省はNFPにおいて、10月に19万人の雇用を予想している。

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昨日のADPでは18万9000人の予想であったが、22万7000人の雇用を創出したと発表された。このADPによって明日のNFPも良い結果が期待できる。

NFPの明るい予想はドルにとって大事だが、精通したトレーダーはNFPの 平均時給のような目立たないところに注目すべきなことを知っている。平均時給は、先月の2.8%から3.1%になるだろうと予想されている。(9年半ぶり3%の上昇である)時給が上がることによって支出も増え、需要も増えると考えられ、物価に影響を与えると考えられる。平均時給の数字がいいことは、雇用の創出よりも、現在の市場へ長期的に良い影響を与えるだろう。

市場は、明日の非農業部門雇用者数で良いニュースを期待しているが、なにが為替トレーダーの行く先を決めるだろうか?