チャート分析:米ドルの上昇トレンドは続く

 | 2018年11月13日 17:31

今日のマーケットが始まって以降、 米ドル は上昇している。金曜日に発表された 生産者物価指数(PPI)は予想を上回り、ドル買いが活発化している。

PPIは0.2%の上昇と予想されていたが、結果は倍以上の0.6%と大幅に上昇した。これは6年間ぶりの高水準である。これにはガソリン価格と工業製品のコスト増加が起因している。

消費者物価指数(CPI)が今週水曜日に発表される(日本時間22時30分)。 9月のCPIが鈍化した後に、10月は反発したものと考えられている。予想CPIは対前月比で0.3上昇、対前年比で2.5%とみられている。 コアCPIは前月の0.1%から、0.2%に上昇するとみられている。

インフレによって、FRB(米国連邦準備制度理事会)による 利上げの見通しを裏付けることになるだろう。先週の木曜日のFOMC声明によって、消費者支出の堅調さが強調された。消費者支出の堅調さによって、4年間に渡って米国経済は成長しており、米国GDPの成長率は対前年比で3.5%に登る。特筆すべきことは、米中間の貿易戦争が起こっているのにも関わらず、米国経済が成長しているということだ。

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米国債利回りの上昇は、ドルを上昇させる。3月初めに米中間の貿易戦争の報道で溢れていた時に、ドルは安全通貨として扱われていた。このように米中間の貿易戦争によるマーケットへのリスクは、米ドルを鈍化させないと考えられる。よって、現在のドルに対する向かい風となりうるのは、株式市場による大きな調整(下落)であろう。株式市場で大きな下落が起きれば、トレーダーはリスク資産を売ろうと動く。この場合はドルも含まれる。