週間見通し:米国債利回りとドルは下落、リスクオフになるのか?

 | 2018年11月19日 17:47

  • ほとんどの米国株式は金曜日上昇したが、週次では下落している。
  • 米国債は頂点を打ったかもしれない。それにより株価がの下落やSPX VIXの上昇が考えられる。
  • ドルは17日間の高値から、上昇チャネルラインの下限まで落ちた。
  • WTI原油は、デットクロスを形成しようとしている。
  • 米中間の通商問題の進展への期待は金曜日、米国主要インデックッスS&P 500ダウ平均Russell 2000を2日間の高値の水準まで押し上げた。しかし、 ナスダック総合指数は今回も下落していた。また週次では、小売売上高への懸念やテクノロジー株の停滞を受けて、すべてのインデックスで下落していた。米国債利回りも下落し、 米ドルを押し下げている。米国債利回りが下落しているということは、リスクオフのセンチメントが再びマーケットへ戻ってきている可能性がある。

    これは先週から過去2週間でみられていた金曜日に下落したが、週次では上昇しているというパターンの逆である。私は先週から過去2週間の動向では、週をまたいだポジションを嫌気するが、好景気や好決算なので投資は継続していると解釈した。Gallupの調査によると、今年は19年間でもっとも良い経済状態だという。また、 消費者信頼感が14年間でもっとも高水準だという。株式市場は、リーマンショック以来もっとも好決算であった。

    h2 リスクオフになる3つの理由/h2
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    好景気にかかわらず、なぜリスクオフになるのだろうか?

    1.アップル(Apple) (NASDAQ:AAPL)は ナスダック総合指数の12%を占め、ダウ平均の5%を占める。先週のアップルは5%下落し、7ヶ月間ぶりで最大の下落幅であった。iPhoneの売上や、アップルの成長率に対する懸念が7週間連続の下落へとつながった。2012年以来で最長の連続下落となっている。

    2.原油VIXも傾向は続いている。ガソリン価格の高騰は消費者物価指数を押し上げていたが、最近の原油の下落は逆の現象を引き起こしている。総合して、インフレの加速や利上げペースへの懸念が薄れたことにより、消費者物価指数は予想通りの水準で上昇していた。

    3.英国のEU離脱(ブレクジット)に関しては離脱協定素案が合意されたが、議会の承認や内閣の辞任は、最終的な合意への不確実性を示している。

    h2 大企業は返り咲く/h2

    非常に珍しいことだが3月ぶりに、小型株も大型株も金曜日は上昇した。米中間の貿易戦争が始まってから、小型株も大型株も下落気味に調整していた。テクニカル的には、ダウ平均は強気であるが、Russellは弱気と読み取れる。