週間見通し:先週は米国株にとって3月以来最悪、イールドカーブはフラット化している

 | 2018年12月10日 16:24

  • 貿易摩擦の懸念が再浮上、見解はまちまち 
  • 逆イールドが発生した
  • OPECは減産に合意し、2週間連続で原油は上昇した。
  • 米国株は3月以来最悪の週を終えた。これは、貿易戦争への懸念、予想を下回る雇用統計、そして景気後退のサインであるイールドカーブのフラット化に起因している。また、 OPECが原油の減産に合意し、 原油価格は2週間連続の上昇となった。

    テクノロジーセクター(-3.52%)を主因に、 S&P 500インデックスは金曜日に2.33%下落した。 公益事業セクター(+ 0.37%)が好調であったが、OPECの減産の合意に押されて エネルギーセクター(-0.56%)は下落した。週次ではS&Pは4.6%下落し、貿易戦争が始まった3月以来最悪の下落であった。 ジェローム・パウエルFRB議長がハト派に転じ、 金融セクター(-6.90%)が最も打撃を受けた。関税問題に敏感に反応し、インダストリアル・セレクト・セクターSPDRファンド(-6.22%)は下落して取引を終えた。テクニカル的には、S&P500は5月2日以来の最低水準である11月23日の終値の近くまで下落した。5月2日には50日移動平均線が200日移動平均線を下回ってデットクロスを形成した。現在の価格がこれらの水準を下回った場合、大きく下落するだろう。

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    ダウ・ジョーンズ工業平均指数は金曜日に2.24%安となり、週次では4.5%下落した。ダウ平均に上場している30の大企業はS&Pに上場している企業より比較的大きな打撃を受けており、貿易戦争の影響だけがこれらのインデックスの下落を招いていることを考えるとダウ平均は逆張りの指標となっている。またダウ平均は、11月23日の終値の水準より高く、いまだデットクロスを形成していないと考えるとテクニカル的には強い。

    ナスダック総合は3.05%下落し、不振であった。テクニカル的にはデットクロスを形成していた。

    h2 ラッセル2000 日足チャート/h2