チャート分析:ナスダックは米中通商協議の失敗を示しているのか?

 | 2019年01月10日 21:20

米中貿易摩擦の解消への期待感から株式市場は上昇を続けている。米中通商協議は延長されて3日間の日程となり、本日の報道によるとお互いに歩みよったとのこと。

米中貿易問題の解決により、収益を輸出に頼っている多国籍企業の収益は改善されると考えられ、大型株は上昇するはずである。よって、昨日のナスダック総合指数は1.08%高が招かれたと考えられる。

ではなぜ、貿易戦争の避難先として考えられている小型株指数のラッセル2000が最近の株式市場の反発の中でアウトパフォームしているのか。貿易摩擦の解消が期待されているのであれば、投資資金は大型株へ移るので、同指数は下落するはずである。

原油価格のボラティリティやパウエルFRB議長の演説はエネルギー株と金融株に影響を及ぼしてきたが、株式市場の上昇や下落はテクノロジー株が主導してきた。テクノロジー株は貿易摩擦の進展や後退に対してとても左右されやすい。

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ではなぜ、貿易協議が進展したのにも関わらずテクノロジー株を多く含むナスダックはラッセル2000より上昇していないのだろうか?