フロリダ州の温暖気候によって、オレンジジュースのトレーダーは苦境に立たされる

 | 2019年01月18日 18:50

フロリダ州は理由もなく「陽光の州」と呼ばれているわけではない。しかし、オレンジジューストレーダーは、豊作によって柑橘系製品の値段がを直近3年間の最安値まで崩落したため、フロリダ州への寒波によって豊作の抑制を望んでいる。

冷凍濃縮オレンジジュース(FCOJ)先物はフロリダ州の気象状況に非常に敏感に反応する傾向がある。冬場はしばしば作物の凍結によって市場が大幅に反発するのだが、今回はそういった状況が起こっていないのである。

シカゴでブローカー業務を行っているPrice Futures Groupのアナリスト、ジャック・スコヴィル氏は、現在のフロリダ州のオレンジ市場の状態について次のように述べる:

「フロリダ州の気候は温暖でほぼ乾燥している状態だ。生産状況は、小さいサイズからかなり大きいものまで、豊富に生産できている」

12月22日に米政府機関の一部が閉鎖されるまでに発表された最新の農作物レポートでは、米農務省は今シーズンのオレンジ生産量が347万トンになる見通しを立てている。これは、ハリケーン・イルマによってフロリダ州の多くの果樹が破壊された2017年と比較して、70%増加している。

h3 オレンジの豊作によるFCOJ先物価格の下落/h3

オレンジの豊作は、ジュース加工会社に最大限の販売を狙うフロリダ州の柑橘系栽培農家にとっては良いニュースとなるかもしれない。しかし、豊作は、フロリダ州の生産量によって取引量が決まるFCOJ市場にとってあまりうれしいニュースではない。

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