チャート分析:米中貿易協議の再開により、ダウはアウトパフォーム

 | 2019年01月31日 01:01

29日のダウ平均株価指数は米株価指数の中で唯一上昇し、0.21%高。ダウ平均は米中通商協議の進展から最も恩恵を授かる指数であるので、投資家は現在の通商協議を良しとしているのだろうか。なぜ他の株式指数も同様に上昇しないのだろうか?

おそらく、投資家は通商問題によって下落している銘柄を購入していると考えられる。しかし、資本財セクターは1年間で9.24%高となり他のセクターをアウトパフォームしていることから、この推測は正しいとは言えない。

もしくはドルの下落が多国籍企業の海外での売上を向上させていると考えられる。しかし、ドルインデックスを確認すると、2018年以来ドルは上昇しており、そうではないことが分かる。

米ドル/人民元は1年間で2.23%安であり、中国による関税を克服しているとも考えられる。

要するに、投資家の間にも貿易問題に関して様々な見解があり、投資家は資本財や素材セクターに投資する反面、株式市場全体に対して慎重な見方をしているのだろう。あるいは、通商協議はマーケットへの逆風になり得ないと信じているのかもしれない。

アプリを入手する
Investing.comで、世界の金融市場の最新動向をチェックしましょう!
今すぐダウンロード