Investing.com | 2019年01月30日 19:30
国際株は昨日のパターンを繰り返した。投資家の間で米中貿易協議進展への期待、連邦準備制度理事会(FRB)の方針決定、企業の決算報告を前に買いが広がったため、ヨーロッパ株と、S&P 500、ダウ平均株価、ナスダック100指数の先物指数はアジア株の下落にかかわらず上昇した。
同時に、英議会がテリーザ・メイ英首相のEUとの再交渉を目指す方針を賛成多数で可決したことを受けて、ポンドは2日間の売りから反発し、FTSE100種総合株価指数は2日間連続で上昇した。一部の人は、メイ首相が現在直面している課題によってさらに下方圧力がかかるだろうと予想しているため、ポンドが11月以来の最高値である1.3200を超えるのはまだ難しそうである。
ストックス欧州600指数は、取引開始時においては欧州の他指数が不安定であったため下押し圧力を受けていたが、その後上昇した。
アジア市場はまちまちで、日経 225と上海総合指数はそれぞれ0.52%安、0.72%安と低調であった。一方、KOSPI(韓国総合株価指数)は1.05%高で、アップル(NASDAQ:AAPL)の好調な決算報告を受けて国外の投資家の間で買いが広がったことによって支えられた。
アップルの株価は時間外取引で8.32ドル(5.38%)上昇、154.68ドルになった。2019年第1四半期決算の結果と今後の見通しが市場予想よりも良かったのだ。実際、1月2日に同社は中国の需要停滞とユーザーの買い替え周期の長期化を受けて、ここ15年間で初めて業績見通しを引き下げていた。
香港ハンセン株価指数は0.40%高、豪ASX 200は0.21%高だった。
h2 世界の金融情勢/h229日、投資家がアップルの決算報告に備えていたため、決算報告が相次ぐ中テクノロジーセクター株が下落、米株価指数は下落した。
S&P 500は0.15%安だった。2週間近く続く持ち合い相場の中で2日間連続の下落となった。9月の記録的な高値からの下降トレンドラインとクリスマス前の高値からの下降トレンドラインの間で、2700を下回ってもみ合いとなっている。
コミュニケ―ション(1.18%安)とテクノロジー(1.08%安)が米株価下落の主な原因であり、フェイスブック(NASDAQ:FB)、ツイッター(NYSE:TWTR)、半導体メーカーの株価がすべて下落した。
一方で、インダストリアル・セレクト・セクターSPDR (XLI)(1.38%高)が12月3日以来の最高値を記録し、売りを相殺した。スリーエム(NYSE:MMM)の決算によって同セクターは支えられた。だが、多国籍企業が中国の経済低迷への言及と見通し引き下げを繰り返していることを考えると、投資家は楽観的になることに慎重になった方が良いだろう。
30日にワシントンで始まった米中貿易協議を前に、絶えない貿易戦争への懸念が下押しし、市場全体は下落した。だが、資本財セクターなどの一番貿易協議の結果に左右されやすいセクターは上昇した。米国政府がファーウエイに対して訴訟を起こした翌日の29日に、ファーウエイ(SZ:002502)の孟晩舟CFO(最高財務責任者)がカナダ・ブリティッシュコロンビア州の最高裁判所に出廷したことによって、さらに市場の不安感が増した。
ダウ平均株価(0.21%高)が工業株の好業績を反映して、主要な米株価指数の中で唯一終値が高かった。
テクノロジーセクター株が多いナスダック総合指数は0.81%安、ラッセル2000は0.02%安となり弱気相場入りしている。
貿易摩擦、ブレグジット(英EU離脱)、ベネズエラの政局不安、世界経済成長の鈍化、米国政府閉鎖への懸念、決算への不安など、多くのマクロ経済的・ファンダメンタルズ的な要因がある中で、レジスタンスラインを前にクリスマス前からの堅調な株式の上昇は完全に止まった。
だが、我々は長い間FRBの金融政策が特に短期では市場を動かす最大の要因となると考えていた。実際、FRBの金融緩和が歴史的に長い米国強気市場の原因であった。FOMCメンバーにその意図はないようだが、現在は、市場の期待に応えているように見える。もし投資家が少しでもFRBはタカ派であると感じたら、投資家は慎重になり、イールドカーブはフラット化して逆イールドも起こり得るだろう。
h2 今後/h2株式
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