週間見通し:金/利回りの動向、リスクオンが終わりつつあるのか?

 | 2019年03月18日 14:00

  • 中国の景気刺激策を受けて国際株は上昇
  • テクノロジーセクターがアウトパフォーム
  • 軟調なインフレ統計を受けて、FRBはハト派的なスタンスを示す
  • 強気相場は続くのか、それとも終わるのか

16日で米国株式市場の強気相場は10周年を迎えた。しかし、今後も強気相場が続くとは我々は考えていない。国債利回りや金価格が上昇しており、我々の懸念をさらに加速させている。これらの動きは強気相場が終わりつつあることを示しているのか。

先週の米国株式市場では国際株が上昇し先週の下落をを打ち消した。主要中央銀行は直ぐには金融引き締め政策へ移行しないことが予想される中で、中国政府は景気刺激策を続けることを発表した。このことを受けて、15日のアジア株式市場は上昇し欧州株式市場もそれに続いた。

中国政府は付加価値税の減税を行うと発表し、中国経済の回復への期待を強めた。米国経済における軟調なインフレ統計によって、マーケットは起こりうるリスクに備えていることだろう。14日の英議会でブレグジット延期が可決されたことによって、マーケットからの逆風が一時的に休止していると考えることができる。

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中国の景気刺激策は世界経済を牽引するのに十分な効果をもたらすのだろうか。中国の経済成長が世界経済を牽引し始めたのは2008年の大不況の後である。しかし、当時の中国は成長基調に乗っていたが、現在は減速しつつある。中国が国内経済の減退を辛うじて食い止めている状況下では、中国が世界経済を牽引していけるとは考えにくい。

h2 S&Pは先週の下落を打ち消した。ナスダックはアウトパフォーム/h2

18日のS&P 500は0.5%高であった。テクノロジーセクターは0.88%高、不動産セクターは0.98%安、資本財セクターは0.92%安であった。週次では、同指数は2.89%高で11月以降で最大の上昇幅を記録し、先週の下落を打ち消した。0.38%安となった資本財セクターを除いて、すべてのセクターで上昇している。テクノロジーセクターは4.56%となっている。