ウーバーの新規上場、買うべきか否か?

 | 2019年05月10日 19:08

ウーバー・テクノロジーズ(NYSE:UBER)は昨日、2019年で最大規模となる81億円規模の新規株式公開(IPO)を行うことを発表した。同社幹部やシリコンバレーの投資家、加えてソフトバンクはIPOによって利益を得られるだろう。

しかし、最大の疑問は同株を買うべきなのかどうかだ。ウーバーのアプリやその背景にあるテクノロジーを愛しているのなら、少なくとも上場後最初の6ヵ月間は同株を買うべきではないだろう。

これはウーバーのビジネスやイノベーションを軽視しているのではない。米証券取引委員会(SEC)に提出された同社の申請書類によると、米国・カナダ・ラテンアメリカ・欧州・オーストラリア・ニュージーランドドルにおいて65%以上のシェアを誇っている。

しかし、これだけ圧倒的なポジションを持っていても、いつ黒字化するかは不透明である。ウーバーの開示によると、配車事業の成長は鈍化している。

h2 積み重なる赤字、鈍化する成長/h2

2017年に売上高が前年比95%増の成長を遂げたが、その翌年の2018年には33%増まで落ち込んでいる。2018年には113億ドルの売上高に対して、30億4千万ドルの営業損失を計上しており、過去3年間の合計では100億ドルを上回っている。