チャート分析:不動産セクターの不調は、市場への警告か?

 | 2019年06月25日 13:00

不動産セレクト・セクター SPDR ファンドは先週、1.1%の下落となり各セクターの中で最も悪いパフォーマンスであった。

先週のFOMCで利下げ期待が高まっているのにも関わらず、不動産セクターが振るわないのは奇妙なことである。一方、先週発表された 中古住宅販売件数は、予想前月比年率1.2%増であったなか、2.5%増という結果になった。

金利が低下すると住宅着工の増加が促され、不動産セクターも押し上げられるはずである。米10年債利回りは一時2.00%の水準を割り、2017年以来の低水準に迫っている。

利下げへの観測が強まっているのにも関わらず、不動産セクターが不調であるときは市場に対して通常より注意を向ける必要がある。

機関投資家は不動産セクターを売り、同時に債券を買い集めていると読むと、これは経済後退へのサインなのだろうか?以下のチャートから動向を読み取っていこう。