ブラックロック決算報告:利益率低下圧力により株価再上昇に疑念あり

 | 2019年07月19日 18:51

  • 7月19日の市場寄付前に2019年第2四半期決算発表

  • 予想売上高:35.8億ドル

  • 予想EPS:66.5億ドル

  • 世界最大の資産運用会社ブラックロック(NYSE:BLK)は第2四半期決算報告を19日に控え、市場からの厳しい予想がなされている。経済成長の減速と価格競争によって、同社の利益率は厳密にどれほどの影響を受けているのかが焦点であろう。

    同社の短期的成長に関する市場予測は明るくない。6月30日までの四半期において、同社は前年同期と変わらない売上高・利益を報告する事が市場予測において予想されている。前年同期の売上高35.8億ドル、EPS6.66ドルから予想EPSは6.65ドルと減少する見込みだ。

    同社直近の業績は良い時も悪い時もありまばらであった。昨年に利益低下を発表した後も、売上高は2018年中に4.5%も増加していた。しかし今年はそうもいかなそうだ。市場は上昇しているにも関わらず、同社第1四半期売上高は前年同期比7%も減少していた。

    ブラックロックはiシェアーズETFの急速な成長に支えられ、過去10年間の上昇相場でAUMを6.5兆ドルへと成長させてきた。2008年の金融危機以降ETFが同社成長のエンジンとなり、同社AUMは倍増を果たしている。

    純資産増加額の低下と手数料を押し下げる価格競争により、同成長分野に陰りが見えている。ブルームバーグ・データによると、大小様々な競合との競争により利益率が押し下げられていると見られている。5年前、同社は1ドルの運用に対し0.25ドルの収益を得ていた。昨年には0.23ドルへ減少し、第1四半期には更に0.21ドルへと減少している。