今年高騰したディフェンシブ銘柄、引き続き上昇となるか?

 | 2019年10月15日 12:55

不況への恐怖が長引く中、今になってディフェンシブ銘柄を探し始めるのは、少し遅かったかもしれない。不況時に魅力的となる安定株は、この1年で大きな上昇を見せた。

一般的に経済におけるリスクが高まると、投資家は債券投資に切り替える傾向がある。激化する米中貿易戦争、低調な経済指標、トランプ米大統領に対する弾劾調査の開始などを原因とし、投資家心理は悪化の一途を辿っていた。

株式市場の大幅下落という最悪の事態に備えるため、投資家は公益事業銘柄、不動産投資信託(REITs)、生活必需品銘柄を買い急いだ。

こうした銘柄は不況時にアウトパフォームすることで知られており、不況時でも安定した配当を株主にもたらす。

FRBが景気刺激策として利下げを行ったため、こうした高配当銘柄は国債と比較してより魅力的なものとなった。

安全志向の拡大が株価上昇に繋がる/h2
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今年に入りリスクオフの動きが拡大したことにより、複数の安全資産が史上最高値をつけることとなった。例えば9月の公益事業セクターはPERが22倍ほどとなり、史上最高となった。またブルームバーグによれば、不動産投資信託(REITs)は現在3年ぶりの高値をつけており、生活必需品セクターは2018年2月以来の高水準となっている。

ディフェンシブ銘柄に投資したい者にとって選択肢は少ないかもしれないが、例えば世界最大の消費財企業であるP&G(NYSE:PG)は以下のような上昇を見せている。

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