ハリス アンワル | 2019年11月01日 18:21
・11月4日引け後に第3四半期(7-9月期)決算報告発表
・予想売上高:36億3000万ドル
・予想EPS:-0.7ドル
ウーバー(NYSE:UBER)の先行きは、あまり明るいものとは言えなさそうだ。同社はIPO以来、黒字化への道筋を示すのに苦心しており、株価は下降の一途をたどっている。
同社は4日に決算を報告するが、それにより風向きが大きく変わることは考えにくいと我々は考えている。コンセンサス予想では、同社の予想売上高は36億3000万ドル、予想EPSは-0.7ドルとなっている。
同社の損失が拡大すること自体に驚きはない。しかし問題なのは同社が黒字化を達成するための明確な戦略が存在しないのではという点である。
この疑念は同社の株価の下落に現れている。5月10日の上場以来、同社株は30%下落している。また10月31日には6.67%下落し、31.50ドルで終値を迎えた。
同社は今回の決算で、同社の主要ビジネスが減速しているという印象を払拭する必要がある。前期の決算報告では、調整後の売上高が前年比12%増とこれまでで最も小さな成長となった上、総損失は50億ドルを突破するなど、悪印象を払拭するような結果を残せなかった。
h2 成長するプラットフォーム/h2同社は思うような結果を残せてはいないものの、ダラ・コスロシャヒCEOは投資家に対し、同社の進化途上のプラットフォームに投資するよう求めている。同氏はこのプラットフォームが最終的に世界最大の現代交通エコシステムを作り出すこととなると述べている。このネットワークには同社の提供する配車サービスや宅配サービスだけでなく、電動スクーター、貨物輸送、自動運転車、空飛ぶ車なども含まれるという。
また同社は新たにコーナーショップを買収することを発表した。コーナーショップはスーパーや薬局、食料品小売店の商品輸送を支援するサービスを提供しており、同社の実績を踏まえれば、このサービスはおそらく実行可能で、良い結果を残すと考えられる。
今年で10年目となるウーバーは、米国、カナダ、南米、欧州、オーストラリア、ニュージーランドにおいて65%以上のシェアを誇っている。しかし、競合他社による新しい試みや、世界的な競争の激化によって、ウーバー株が下落を免れることはできないだろう。
配車サービス業界の投資においては、ウーバーの最大のライバルであるリフト (NASDAQ:LYFT)の方が良い投資先となっている。ウーバーとは違い、リフトはより配車サービスに事業を集中させており、より黒字化に近い。
リフトは30日に第3四半期決算を発表し、2019年の業績を上方修正している。また同社は、2021年までに黒字化できることを強調している。
ウーバーは主要ビジネスを改善させ、投資家に対し損失の縮小と、売上高の成長の道筋を示す必要があるだろう。しかしながら、今のところそれは長い道のりのように思える。
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