週間見通し:OPECプラス会合延期、株式市場は激しい値動き

 | 2020年04月06日 19:35

  • 株式市場は景気減退を織り込みつつあり、今後も激しく値動きするだろう

  • ロシアイラン間は膠着状態で、原油安の責任を押し付け合っている

  • 軟調な経済指標や予想以上に長引いて実施される社会的距離の措置などが、市場に下押し圧力を加えている。3日、S&P500NYダウ平均株価ナスダック総合はそれぞれ1.5%以上の下落となった。

    また、COVID-19は依然として解決しておらず、執筆時点で全世界120万3,000人以上の患者が確認され、約6万5,000人が死亡している。新型コロナウイルスの蔓延が止まらない限り、市場の激しいボラティリティは今後も継続するだろう。

    失業者数と原油価格/h2

    米国の雇用市場は明らかに打撃を受けている。2日に発表された米新規失業保険請求件数は前週の330万件を上回り665万人件、3日に発表された3月の非農業部門雇用者数は70万人減となった。直近2週間だけで1000万人近い米国人が失業保険を申請しており、今後失業率は上昇し続ける可能性が高い。イタリアやイギリスは景気への影響を最も注視しているが、感染がさらに拡大する場合、景気は大打撃を受けるだろう。

    3日のS&P500は、新規失業保険申請件数を受けて下落した。週次では2.1%安となった。エネルギーセクターは原油市場に連動してアウトパフォーム(+5.29%)した一方、公益事業セクターはアンダーパフォーム(-6.99%)となった。

    テクニカル分析の観点では、S&P500は30%の急落の後、下降フラッグを形成している。