コロナ危機1年半前からゴールドのリターンは米国株を上回る。

 | 2020年06月03日 11:55

2019年に引き続き、2020年も今のところゴールドのリターンがかなり良いです。

また結果論にはなりますが、2018年10月からは米国株に投資するよりもゴールドに投資したほうが成績が良かったというデータがあります。

2020年は景気後退入りしたと言われていますが、景気後退のかなり前からゴールドを保有していたほうがリターンが良いというのは、興味深い事実です。

2019年に米国株はかなり上昇しましたが、景気後退前に一般的に見られる株高の状況で「いつ景気後退が来るのだろうと」ビクビクしながら一時のブームに乗る必要はなく、ゴールドを保有しておけば良いというのはシンプルで良い投資アイディアです。

次の景気後退が何年後になるかわかりませんが、危機前のポートフォリオの組み方としてゴールドの保有比率を増やす方法を記憶にとどめておいても損はなさそうです。

この記事のポイント

  • 2020年1-5月でゴールドはかなりの安定感を見せた。米国株S&P500のリターンを上回っている。
  • そもそも景気後退前の2018年8月からゴールドは米国株のリターンを上回っている。景気後退のサイン(逆イールド現象)が出る前から、米国株よりもゴールドのほうがリターンがよくなる。これはリーマンショック前にも見られた傾向。
  • 数年後から10年後に次の景気後退期が近づいた場合(逆イールド現象が発生した場合)、危機に備えてゴールドを保有するのは一つの手かも知れない。

この記事では、危機が訪れるかなり前からゴールドが米国株のリターンを上回るという趣旨を書いていますが、この記事を書いている2020年6月以降にゴールドと米国株のどちらがリターンを上げるかについては、何も書いていません。

あくまでも、次の危機前に活かせそうな話として読んでください。

2020年も堅調なゴールド/h2



2020年5月が終わった時点でゴールドのリターンを見てみると、かなり安定して好成績を上げている事に驚きます。

2020年1-5月ではS&P500のリターンを大きく超えています。

期間 ゴールドETF
(GLD)
S&P500米国株ETF
(SPY)
20年1月 4.5% 0.0%
20年2月 -0.6% -7.9%
20年3月 -0.2% -12.5%
20年4月 7.3% 12.7%
20年5月 2.6% 4.8%