好調な市場の追い風を受けたゴールドマンサックスが好決算【20年4-6月期】

 | 2020年07月16日 13:54

ゴールドマン・サックス (NYSE:GS)の2020年4-6月期の決算が発表されました。結果はかなり良かったです。

景気の悪化を見越して貸倒れ引当金(返済されないと予想される金額を予め損として計上するお金)を予想以上に増加しましたが、それでも収益・利益ともに予想を上回る結果になりました。

4-6月はたしかにアメリカの景気はかなり低迷したのですが、一方で市場は株も債権も絶好調でした。ゴールドマン・サックスは経済の影響よりも市場の好影響を強く受けて、4半期の収益としては歴代2番目に大きな数字記録しています。

この記事のポイント

  • 一株利益・収益ともアナリストの予想を大幅に上回った。特に収益は前年比+41%で、4半期としては歴代2位を記録。
  • 機関投資家向けに、株・債権・通貨・商品の販売仲介をするグローバルマーケット部門がかなり好調で前年比+93%で収益が増加した。また投資銀行部門でも株や債権の引受けが増え、部門として歴代最高収益を計上した。

しかし、ゴールドマン・サックスがここまで好決算だったのも久しぶりです。過去3回の決算ではいずれも利益が予想を下回っていて、利益・収益がそろって予想を超えるのは2019年4-6月期以来です。

そもそも2010年代はS&P500に大きくリターンで負け越していただけでなく、他の銀行のJPモルガン・チェースにも大きく出遅れていたのですが、今後は巻き返しがあるか気になるところです。

2020年4-6月結果/h2
  • 一株利益は6.26ドルで、予想を2.25ドル上回った。
  • 収益は133億ドルで、予想を35.4億ドル上回った。(+40.6%)
  • 貸倒れ引当金は15.9億ドルで、予想の10.9億ドルを上回った(前四半期は9.4億ドル)