決算シーズン序盤から見えた米消費の傾向。好調なネット消費にもわずかな息切れ。

 | 2020年07月21日 18:03

7月中旬から始まった決算シーズンを見る限り、いくつかの傾向が見られている気がします。

まだ決算シーズン序盤なので、傾向を一般化するのも早い気がしますが、今見えている傾向をいくつかこのページでまとめておきます。

この記事のポイント

  • 4-6月期のアメリカの個人消費は大きく落ち込んだが、4月中旬が底だった。4月中旬から6月上旬にかけて回復を続けた後、6月下旬にはわずかに前年比でマイナス幅を広げて景気が悪化している。
  • インターネットでの消費は4月以降に急速に拡大したが、6月に緩やかに減速している。巣ごもり需要を取り込んだネットフリックス (NASDAQ:NFLX)の有料会員数の減少にも現れている。
  • 4月以降は対面販売を行わないIT銘柄が株価を支えてきたが、今後これらの企業の業績の伸びが鈍化しないか注意が必要。

米景気の最悪期は4月中旬で、6月上旬まで回復が続いた/h2


4-6月の決算期でアナリストの予想を超えている企業が多い印象ですが、アメリカの景気は4月中旬に底を打ち、6月上旬まで急速に回復を続けたようです。

既に決算発表を終えた米大手銀行が公表しているカードの利用状況をみると、消費傾向を掴むことができます。

以下は、バンク・オブ・アメリカ (NYSE:BAC)のデビットカードかとクレジットカードの利用状況ですが、4月中旬に底を打って6月上旬まで回復傾向にあったことことがわかります。