YUTA | 2020年07月22日 13:51
JPモルガン・チェース (NYSE:JPM)の決算が発表されました。アナリストたちは今期は悲観的な利益予想をしていましたが、予想ほど落ち込まずにすみました。
私はJPモルガンの株を保有していませんが、そんな投資家でも今期のJPモルガンの決算はサラッとでも見る価値はあったと思います。
決算ではJPモルガンが発行しているデビットカード・クレジットカードの1-6月の利用金額が発表されましたが、4月5月はかなり低迷したもの回復を続け、6月は旅行・エンタメ以外の消費でかなり回復が進んでいる様子も見えてきました。
カードの消費の回復は、JPモルガンの株主だけでなく多くの投資家やアメリカ経済にとっても良い材料です。
この記事のポイント
JPモルガン・チェースの決算は、利益も収益もアナリスト予想を超える結果となりました。この不景気の中でも収益は前年+14%、利益は予想ほど悪化せずにマイナス51%と発表されました。
今期の決算では売上は順調でしたが、貸倒引当金(貸し出した資金が返済されない金額を予測して前もって損として計上したもの)をかなり多めに計上したことが、利益の大幅な減少につながっています。
この貸倒引当金は事前の予想を超えて過去最高の105億ドルの規模にもなっています。
4月以降アメリカ経済の景気は回復を続けていますが、JPモルガンは回復がかなり遅れて21年前半まで失業率が10%を超える場合にも備えて、準備していると言います。
今後、経済に大きな低迷がないかぎりは配当も減らさずに継続できるとCEOが発言しています。
今期の部門ごとの成績もさらっと見ておきます。売上高は前年比+14%で好調でしたが、投資銀行部門が前年比+64%で大きく成長しています。
部門別売上
部門別売上(10億ドル) | 2Q20 | 2Q19 | 増加率 |
---|---|---|---|
個人向け銀行部門 | 12.3 | 13.1 | -6% |
投資銀行部門 | 16.4 | 9.9 | +64% |
法人向け銀行部門 | 2.4 | 2.2 | +10% |
富裕層向け資産運用部門 | 3.6 | 3.6 | 0% |
今回のJPモルガンの決算発表で一番興味をもったのは、JPモルガンのデビットカード・クレジットカードの利用金額データです。
JPMカード利用金額データからわかること
あくまでもアメリカの国民全体の消費傾向ではなく、JPモルガンに口座を持っている人の消費傾向にはなりますが、6月末にはかなり回復している様子が見られます。
また、車と住宅ローンの申込み状況も公表されましたが、こちらは低金利を背景に前年以上の力強い回復を見せています。
JPモルガンは「引き続き大きな不確実性に直面している」という認識を示している通り、アメリカでは新型コロナウイルスの再流行もあるため全く油断はできませんが、6月末はかなり良い回復の兆候を見せていたようです。
6月の消費回復はJPモルガンの株主だけはなく、多く投資家にとってプラスの材料になりそうです。
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