YUTA | 2020年07月22日 13:52
ネットフリックス (NASDAQ:NFLX)の決算はいまいち良くなかったです。決算発表後に約8%の下落をしています。
4-6月期の利益が予想に届かなかったのも株下落の原因ですが、主な要因は弱かった今後の見通しです。7-9月の会員数の純増数の見通しで事前予想の半分程度だったことで、投資家は売りで反応したように思います。
個人的には6月下旬から会員数が減っている点が、かなり気がかりです。新型コロナウイルスの巣ごもり需要で、会員数を急増させてきましたが、外出規制解除されて人々が新型コロナウイルスを乗り越えつつある中で、新型コロナウイルスの特需に変化が出始めたようです。
この記事のポイント
ネットフリックスの決算の結果を確認していきます。
4-6月期は予想を超えるペースで会員数を順調に伸ばして売上を拡大させましたが、利益は高い予想には届きませんでした。(ただし、利益も前年同月比ではちゃんと増えています。)
単位:Bは10億 | 20Q1 | 前年比 |
---|---|---|
収益 | $6.1B | +25% |
営業利益 | $1.4B | +109% |
営業利益率 | 22% | +8% |
純利益 | $0.72B | +106% |
一株利益 | $1.59 | +165% |
ネットフリックスの決算では、何よりも会員数に注目が集まります。動画サービスは国によって値段は違えど月額定額制なので、会員数が売上に直結するからです。
かなり弱い7-9月期の会員数の見通し
以下はネットフリックスの会員数ですが、20年Q2(4-6月期)まで勢いよく増加していた一方で、20年Q3はその伸びが鈍化するとネットフリックスから発表がありました。
成長の鈍化をひと目で確かめるなら、次の会員純増数(契約数から解約数を引いた数字)を見ると良いかも知れません。20年Q3はかなり低調になると、ネットフリックスは予想しているようです。
6月下旬に会員数が減少
もっと気になるのは、既に6月末に会員数の減少の兆候がみられたことです。
以下は、今期の決算資料に掲載されていた年間の会員数の増加傾向を表すグラフですが、6月からわずかですが下げに転じています。
どうも消費者の一部は新型コロナウイルスの外出規制が解除された後に、ネットフリックスを解約しているようにも見えます。
ネットフリックスの決算を見ていきましたが、今回の決算の内容で一番気になったの6月下旬から会員純数の減少が見られたことです。
ネットフリックスは新型コロナウイルスの中でも売上を伸ばす銘柄の代表格とも言われてきました。S&P500との株価の比較でも、今年に入ってからネットフリックスは無類の強さを誇っていたように見えます。
ただし、3月から欧米で猛威を奮った新型コロナウイルスがもたらした特需にも、そろそろ終わりが見えたかも知れません。2020年6月のネットフリックスの会員純増数の鈍化とわずかな減少がそれを物語っています。
安易な類推かも知れませんが、新型コロナウイルスで好影響を受けたネットフリックス以外の企業でも同様の傾向が見られるかも知れません。
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