P&G、新型コロナウイルス流行でも好決算【20年4-6月決算】

 | 2020年08月05日 16:40

P&G (NYSE:PG)の2020年4-6月期の決算発表がありました。結果はとても良かったです。

この企業も新型コロナウイルスの影響を受けていないわけではなく、リモートワークが広まって美容品やひげそりなどの需要が減っている製品も多く抱えていますが、一方で衛生意識の高まりから洗剤などの生活用品が急成長したおかげで、予想を超える良い内容になっています。

この記事のポイント

  • P&Gの2020年4-6月期決算は、収益も一株利益も予想を超える良い内容だった。
  • 好調の要因は洗剤などの生活用品が急成長したため。美容品やひげそりなどの売上低迷を補って、P&Gの成長を牽引した。
  • 買収製品や為替の影響を除いた売上(オーガニックセールス)も+6%で成長した。近年のP&Gは拡大しすぎた製品を絞り込んで改革を行い、2019年頃から成長率が回復したが、その流れを2020年度も継続できている。
  • 安定した業績はかなり魅力的だが、P&Gの株価は20年7月末時点でやや割高な水準にある。今株を買っても、おそらく長期で実質4%(インフレ率が1.5%なら名目5.5%程度)程度のリターンにとどまる。

2020年4-6月期/h2
  • 一株利益:1.16ドルで、予想を0.15ドル上回る。
  • 収益:177億ドルで、予想を7.3億ドル上回る(前年比+3.5%)。

P&Gの決算では買収や為替の影響を除いた製品の売上(オーガニックセールス)をみて、どの程度成長できているかを判断することが多いのですが、オーガニックセールス成長率も前年比+6%と高い水準を維持できました。