フェイスブック、成長率鈍化でも予想超えの好決算【20年4-6月決算】

 | 2020年08月11日 15:27

少し前にフェイスブック (NASDAQ:FB)の決算が発表されていたので、振り返っておきたいと思います。

4-6月期は収益も利益の成長率は前年に比べて大きく悪化しましたが、予想を上回る内容でした。新型コロナウイルスの影響で多くの企業が広告費を減らすと悲観的な予想が広がっていましたが、予想ほど悪くなかったようです。

新型コロナウイルスの感染拡大防止で自宅待機の指示が出されている期間、世界中の個人や企業は積極的にフェイスブック社のアプリを使ったようで、利用者も予想を超えて伸びています。

この記事のポイント

  • フェイスブックの4-6月決算は、収益・利益ともに予想を超えた。その他、ユーザ数やユーザ単価などの主要データも全て予想を超えた。
  • その他の多くの企業と同じように4月が業績の最悪期で、5月と6月は回復の兆しを見せたと発表。来期も4-6月期と同程度の収益の成長になる見通し。
  • 多くの大手企業がヘイトスピーチ対策が不十分なことを理由にフェイスブックへの広告出稿を取り下げた影響は、次回の決算で影響を受ける。

フェイスブック株に関しては、2020年8月時点で高くもなく安くもなく、ほとんど適正価格で落ち着いていると思います。

デジタル広告業界で圧倒的な存在感がある企業なのですが、プライバシーやヘイトスピーチへの対応で近年は利益が圧迫されて投資家が敬遠しているだけでなく、世の中の人々の支持があまりない企業にも見えます。

そのためアップルのように人気が過熱して株価が急上昇するタイプの銘柄ではありませんが、保有して数年後たってから、気づいたらそこそこなリターンが出るタイプの株になっていると思います。

2020年4-6月期決算/h2

4-6月のフェイスブックは、予想よりもずっと良かったです。

確かに新型コロナウイルスの影響で企業がフェイスブックへの広告を減らしたため、前年からの成長率は収益・利益ともに落ち込みましたが、予想を大きく上回る決算でした。

  • 一株利益:1.80ドルで、予想を0.40ドル上回る。
  • 収益:186.9億ドルで、予想を13.3億ドル上回る(前年比+10.7%)。
  • デイリーアクティブ・ユーザ:17.9億人(予想は17.5億人)
  • マンスリーアクティブ・ユーザ:27.0億人(予想は26.3億人)
  • ユーザ単価:$7.05(予想は$6.76)

上のどの項目をみても、事前の予想を上回る結果を出しています。

単位:10億ドル 2Q20 前年比
収益 $18.7B +11%
営業収益 +6.0B +29%
純利益 $5.2B +98%
一株利益 $1.8 +98%