JPモルガン、予想超えの好決算。今後の景気シナリオも上方修正【20年7-9月期決算】

 | 2020年10月20日 14:14

新型コロナウイルスでアメリカの景気は大きなダメージを負って、2020年は銀行株が大きな低迷しています。

しかし、景気の最悪期は2020年4-6月期で恐らく既に過ぎたと見られているので、今後は景気の回復と共に銀行株も回復していくことを期待されます。私も少し前から銀行株のJPモルガンチェースを買っています。

先日、JPモルガン (NYSE:JPM)の2020年4-6月期の決算発表があったので、この記事で振り返っておきたいと思います。

結果は収益は予想ほど悪化せず、利益も予想外のプラスに転じて、それほど悪くないまずまずの決算になりました。

この記事のポイント

  • 事前予想では収益・利益ともに前年比マイナス成長に落ち込むと見られていたが、収益は予想ほど悪化せず、利益は予想外のプラス成長になった。
  • 銀行は貸した資金が不況で回収できなくなることに備えて、事前に貸倒引当金と呼ばれる損失を報告するが、JPモルガンチェースの場合は景気判断を引き上げて貸倒引当金が予想よりもずっと少なく済んだので、利益が予想外のプラス成長になった。

「過度に楽観的な景気判断に引き上げれば、貸倒引当金も少なくできて、利益をよく見せることができるのでは?」と思われるかも知れません。

なので、JPモルガンが想定している景気シナリオもこの記事の後半で覗いてみましたが、十分悲観的と言える内容に見えました。

新型コロナウイルスの再流行さえなければ、既にJPモルガンは貸倒引当金を十分用意できているように見えるので、今後は利益の回復傾向が見られるかなと期待を寄せています。

予想外の増益になったJPモルガン/h2

JPモルガンチェース銀行の2020年4-6月期の決算は一株利益・収益ともに予想超えの決算になりました。

 
  • 一株利益:$2.92ドルで、予想を0.73ドル上回る
  • 収益:$29.15Bで、予想を0.96B上回る(前年比-3%)。

JPモルガンチェースは2019年以降は割と高い頻度で、事前予想を上回る決算が出せていますが、今期もちゃんと予想超えの決算が出せたようです。