日経平均は下げ渋りだが、明らかに下落相場に!? 日々是相場-夕刊-

 | 2020年11月19日 15:28


日々是相場 -夕刊-   2020年11月19日(木)

日経平均   25,634.34 円 ▼ 93.80 円
≪東証一部≫
売買高    13億6,824万株
売買代金  2兆8636億1600万円
値上り銘柄数 827 銘柄
値下り銘柄数 1,238 銘柄
騰落レシオ(25日) 92.47 % △ 0.73 %
為替 1ドル=104.00 円
  
☆ 市況概況 ☆
 
新型コロナウイルスの感染拡大が止まらないことから手仕舞い売りに押される
 
 米国株が下落となったことや新型コロナウイルスの感染拡大が止まらないことなどが嫌気されて売り先行となった。寄り付きの買い戻しが一巡となった後は手仕舞い売りに押されたが、節目とみられる25,500円水準で底堅さがみられると下げ幅縮小となる場面もあった。ただ、買われすぎ銘柄の戻りが鈍いとなると売り直されるものも見られ、結局は安値圏での引けとなった。
 
 昼の時間帯も手仕舞い売りに押される展開となり、後場に入ると日銀買いも期待されたが、さらに新型コロナウイルスの感染が拡大していると報じられ、25,500円を割り込む場面もあった。それでも、まだ空売りが積み上がっている銘柄が多く、日銀の買いがみられたことなどから、買戻しが入って下げ幅を縮小となった。結局最後は買戻しが入り、後場の高値引け、本日の高値圏での引けとなった。
 
 小型銘柄も下げ渋り堅調なものも見られたが総じてさえない展開となった。東証マザーズ指数や日経ジャスダック平均は軟調、二部株指数は堅調だった。先物はまとまった売り買いも散発的に見られたが、指数を大きく方向付けるということでもなかった。
 
 買われ過ぎの反動ということもあるのだろうが、日経平均から下落しているという感じだ。TOPIXは堅調となったが、米国市場同様に景気回復が遅れるなかで、割安銘柄への資金逃避がみられるということだろう。買われすぎ銘柄の上値の重さが気になりだしており、当面調整感が強まるのだろう。
 
☆ テクニカル分析 ☆
 
日経平均
下ヒゲの長い足だが「三川」が確定された形だ。こうなると、いったん25日移動平均線や基準線までの調整があるものと考えておいた方がいいと思う。
 
☆ あれやこれやと一言 ☆
ようやく、ここまで新型コロナウイルスの感染が拡大して市場では気にするような雰囲気になってきた。ここからさらに感染が広がるということであれば、さすがに「GoToキャンペーン」の見直しなどもあるのだろうから、経済への影響、株式市場への影響は否めないだろう。
 
1月、2月の状況と似ているという話をしてきたが、これで緊急事態宣言でも出てくるようであれば、市場ではさらに売りで反応することになるのだろう。空売りの買戻しが主体で上昇した相場でもあり、逆に買い方の塩漬けが増えるようであれば、さらに下落することになるのだろう。
 
買戻し一巡となったものから売られるという状況にあり、これまでの買い要因が売り要因となる懸念もある。指数に影響の大きな銘柄が買われすぎとなっているものが多いだけに、今度は指数先行で下落するということもあるのだろう。
 
米国ではグロース株からバリュー株への移行が行われたが、日本では指数を押し上げた銘柄がグロース株というわけでもないので、単純に買われすぎた銘柄から売られすぎ銘柄への資金シフトが起こっているのだと考えてもいいだろう。