Cheniere Energy:直近の株式市場における調整は米国の液化天然ガス大手の押し目買い機会を提供

 | 2021年12月07日 20:10

この記事はInvesting.comの独占記事である。

  • Cheniere Energyは自社インフラ設備を用いて天然ガスを液化天然ガスへと加工

  • 2020年の低迷以降、エネルギー企業は株式市場やエネルギー価格をアンダーパフォーム

  • Cheniere社の株価は2020年の底値から3倍以上に上昇

  • 欧州およびアジアでの旺盛な需要が液化天然ガスの価格上昇を後押し

  • 収益は問題であるが、アナリストはCheniere Energy株に対して強気見通しを有する

2020年の下落以降、原油や天然ガス企業の株価はコモディティ価格ほど堅調に推移していない。2020年4月には原油価格は一時マイナスとなり、その後2021年10月下旬には NYMEX先物価格が85.41ドルまで回復した。原油価格は階段を上るように徐々に上昇する一方で、エレベーターで下降するときのように下落していく。11月下旬に同価格は急落し、12月2日には63ドルを下回っている。これは8月下旬以来の低値である。この後再び反発し、足元は71ドルで推移している。

天然ガスは1MMBtuあたり1.432ドルと四半世紀来の底値に沈んだ後、2021年10月には6.466ドルまで回復した。これは2014年2月以来の高値だ。NYMEXの天然ガス価格はルイジアナ州エラスにあるヘンリー・ハブのコモディティ価格を反映している。米国において、2021年~2022年の需要がピークに達する時期を控えた先週、天然ガス価格は1MMBtuあたり4ドルに低下した。

これまではパイプライン網の物理的な制限を受けて、NYMEXの天然ガスは米国市場の需要しか満たすことができなかった。しかし、技術革新によって、天然ガスを液化天然ガスに加工することで、海運を通じてより取引価格が高い地域に天然ガスを輸出することができるようになった。Cheniere Energy (NYSE:LNG)は米国において液化天然ガス加工事業を手掛ける最大手であり、同社株価は2020年3月の低値から大きく上昇している。

Cheniereは自社インフラ設備を用いて、天然ガスを液化天然ガスに加工/h2

Cheniereは米国における広範な液化天然ガス事業に関わっており、同社はルイジアナ州のCameron ParishにあるSabine Pass LNGターミナル、テキサス州 Corpus Christi近郊にあるCorpus Christi LNGターミナルを所有している。

またSabine Passターミナルと州内のパイプラインをつなぐ94マイルのCreole Trailパイプラインを有し、Corpus Christiとの州内パイプラインを23マイルにおよぶパイプラインの運営も行っている。

加えて米国およびグローバルに対して液化天然ガスと天然ガスの販売も展開している。

2020年の低迷以降、エネルギー企業は株式市場やエネルギー価格をアンダーパフォーム/h2

2020年に天然ガスは1MMBtuあたり1.432ドルで取引されていた。10月にNYMEX先物がつけた6.466ドルから12月3日には4.10ドルと36.6%下落し、今も下落基調にあるが、2020年6月の水準と比較すると、3倍程度上昇した水準を維持している。

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原油価格は85.41ドルから先週末には66.26ドルまで22.4%低下しているがこれでも2020年4月につけたマイナス価格よりはかなり高い水準だ。

S&P Energy Sector SPDR Fund (NYSE:XLE)は米国の大手原油および天然ガス関連企業の株で構成されている。