米国が本格的に冬入りするまで、天然ガス価格は4ドル以下で推移する可能性

 | 2021年12月09日 19:50

「冬らしくない冬」の呪いとでもいうような状況となっている。

 

米国の暖房用燃料である天然ガスの価格は、最近の凍てつくような寒さが災いしている。

 

ニューヨークで取引されている天然ガスのスポット価格は、足元3取引日では回復したものの、この2週間で30%以上の大幅な下落を記録し、11月のピーク時には1mmBtuあたり5.56ドルだったのが、今週は5ヶ月ぶりの安値となる3.63ドルまで下落した。

 

気温の大幅な低下がなければ、取引価格は4ドルを下回り、天候よりもガスの備蓄量が増えれば3ドルのサポートに近づく可能性がある。

 

市場関係者は、エネルギー情報局が毎週発表する米国のガス在庫状況の内容を待っているが、先週の電力会社の燃焼量は、暖房および発電に必要なガス量の5年間の平均値に近いものの、前年同期比では大幅に減少したというのがコンセンサスとなっている。