インフレと金利上昇の恩恵を受ける2つのETF

 | 2022年04月15日 05:56

記録的なインフレ水準、金利上昇、現在の地政学的懸念は、多くの経済分野に大きな疑問符を投げかけている。

市場が不確実性を嫌うことを知っているベテラン投資家は、すでにポートフォリオを保護するのに役立つ 資産クラスの分散化やセクターを探し始めている。

米国労働統計局が発表した3月の消費者物価指数によると、ヘッドライン・インフレ率は8.5%となり、過去40年以上の中で最高水準となった。2月のインフレ率は7.9%であった。InvestingPro のウェブサイトが、金利上昇の恩恵を受ける可能性のある銘柄を提供していることをご存知だろうか。例えば、時価総額で企業をみると、大型株ではCharles Schwab (NYSE:SCHW)、eBay (NASDAQ:EBAY)、クラウド型人財マネジメント(HCM)専門企業のAutomatic Data Processing (NASDAQ:ADP)などが挙げられる。

市場は、金利上昇時に勝者となる可能性のある金融株に注目している。このセクターにとって、金利の上昇は通常、収益性の向上を意味する。

現在、このセクターで推定本質価値よりも低いバリエーションで取引されている銘柄には、 Western Union (NYSE:WU) と Northern Trust (NASDAQ:NTRS)がある。

給与計算専門のPaychex (NASDAQ:PAYX)と金融・保険・顧問サービスを提供するCBIZ (NYSE:CBZ)が前年比の売上高成長率の注目すべき銘柄である。

最後に、アナリストの目標株価に注目している投資家は、いくつかの銘柄をさらに研究してみるとよいだろう。金融技術(フィンテック)グループのBGC Partners (NASDAQ:BGCP)や、決済技術サービスのGlobal Payments (NYSE:GPN)などである。

この記事では、現在のマクロ環境に適していると思われる2つの上場投資信託(ETF)について紹介しよう。

1. iShares U.S. Financial Services ETF/h2
  • 現在価格:173.75ドル

  • 52週間のレンジ:166.32ドル~205.00ドル

  • 配当利回り:1.48%

  • 経費率:年率0.41%

最初のETFは金融株に焦点を当てるが、その多くはこれから第1四半期の決算を発表する。そのためこのセクターは乱高下する可能性があるだろう。

例えば、4月13日(水)にJPMorgan Chase (NYSE:JPM) が発表した四半期決算はサプライズとなった。第1四半期は、取引件数の減少とトレーディング活動の低下により利益が減少し決算発表後、JPMの株価は3.22%値下がってその日の取引を終えた。

最初のETFであるiShares U.S. Financial Services ETF (NYSE:IYG)は、主に商業銀行、投資銀行、資産運用会社、クレジット・カード会社に投資している。2000年6月に初めて発売された。