今週の見通し:株式市場の下落のあとの動向、FEDの金融政策、FOMCのガイダンス

 | 2022年06月12日 22:46

  • 株式市場は過去3週間で最悪の暴落に見舞われる

  • イールド・カーブのフラット化

  • {0|ビットコイン}}は2つの弱気パターンを完成

  • 先週金曜日に発表された米国の消費者物価指数(CPI)が予想を大きく上回ったため、投資家は今週の米連邦準備制度理事会(FOMC)による政策金利の決定に備えようという動きになっている。またインフレ懸念が続く中、景気減速の手がかりを求めて債券市場に注目する投資家も多い。米国債利回りは先週金曜日に上昇した。長期金利の指標である米国10年債利回りが2018年以来の高水準に上昇するなか、米国2年債利回りも10年以上ぶりの高水準を記録した。

    先週も同様に、米国株式市場は3週間の下落の中でも最悪の売りに見舞われた。インフレの深刻化により、米金融政策当局が継続的に利上げに積極的な姿勢を取らざるを得ないとの懸念から市場の弱気モードが加速し、CPI発表前から下落基調が始まっていた。

    株式は売られ、特に一般消費財、ハイテク、金融株が圧迫

    S&P 500は、今年2番目の急落で、10週中9週目の低下となった。インフレを先取りして抑制するための金融引き締めの適切なバランスを、FRBがみつけられないのではないかという懸念が高まる中、先週金曜日は2.9%の下落を記録した。市場は、FRBがインフレ率の高止まりを容認し続けるのか、サプライ・チェーンのボトルネックに苦しむ景気を後退させるリスクを冒すかを懸念している。

    SP500の11セクターのうち、一般消費財セクターはアンダーパフォームし、金曜日だけで4%急落した。一方、生活必需品は0.4%の下落で、値下がり幅は前者の10分の1にとどまった。消費者が必需品以外の支出を減らす一方で、必要な衛生用品や食料品の購入は続けるというのが、高止まりするインフレの理由とみられている。

    今こそ一般消費財株に賭ける絶好のチャンスと、逆張りを考えるアナリストもいる。彼らは、インフレはピークに達したと主張する。しかし、ファンダメンタルズではまだ強気にはなれないし、テクニカルでも楽観視はできない。