週次インフレの見通し:無能かそれ以上か?

 | 2022年06月21日 10:52

当記事はInvesting.comの独占記事

「FRBは積極的に検討しているものではない」と公言してからわずか数週間で、FRBのパウエル議長が一度に基準金利を0.75%引き上げるという積極的な利上げを先週実施した。どうやら、FRBは消極的には検討していたようだ。

5年物TIPS(米国物価連動国債)の実質利回りは週に0.44%、10年物の実質利回りは0.28%上昇したが、そのほとんどはFOMC前に、FOMCが基準金利を実際に0.75%引き上げるという情報が「流布」したためである。

3月以降、米国5年物実質利回りは2.2%、同10年物実質利回りは+1.7%となっている(図表参照)。これは株式にとって不利ものであり、今後もこの状態が続くだろう。

もちろん、債券市場も荒れた動きをしている。古典的な60-40(株式60%、債券40%)ポートフォリオは1月以来18%下落している。「Risk Parity(リスク選好型)」ポートフォリオはそれ以上に下げている。Toroso Risk Parity ETF (NYSE:RPAR) は-20.6%だ。