Daily Commentary - 11月29日2013年

 | 2013年11月29日 20:34

THE BIG PICTURE
  • 商いの薄い市場が必ずしも静かな市場とは限らない:商いの薄い市場は必ずしも静かな市場を意味しない-それどころか、昨日、米国が感謝祭の祝日であったこともあり、金利はいつになく激しく変動した。その結果、昨日、USDのパフォーマンスは対NZDでの+0.95%から対SEKでの-0.50%まで非常に幅広いものとなった。また、対CAD、JPY、AUDでは上昇したが、対EUR、CHF、GBP、NOKでは低下した。コモディティー通貨は、コモディティー自体の動きに連れて、引き続き弱含んだ。ニュージーランドの企業景況感が約15年ぶりの高水準にまで上昇し、金融市場における、ニュージーランドでの1月の利上げの可能性が40%前後にまで高まった後は、NZDのパフォーマンスは、特に不可解なものとなった。AUD安に連れて低下しているようにも見受けられる。同様に、10月の小売売上高が予想よりも軟調だった後のSEKにおける強力なラリーも意外であった。本日発表される好調な第3四半期GDPを見込んでいた可能性もある。市場は、第2四半期の前四半期比-0.2%から一転、前四半期比+0.5%を予想している。GBPは、イングランド銀行が、イギリスの住宅価格の上昇を減速させるために、貸出に対する資金提供スキームの下、銀行への住宅ローンに対するインセンティブを終了すると表明したことにより、市場は不意打ちを食らった。EUR/JPYは引き続き上昇した。コアインフレ率(食糧とエネルギーを除く)が、5年ぶりにゼロを上回る水準に戻し、日銀がインフレの創出にある程度成功し始めていることを示唆している可能性があるにも拘わらず、いつも通りの日本の月末の大量のデータは、市場に全く影響しなかった。
  • 英国の住宅価格に関しては、欧州の朝は、英国の全英住宅価格指数で始まり、10月の+1.0%から鈍化して、11月は前月比0.6%の上昇を示すと予想される。英国の10月の住宅ローン許可件数は、6万6700件から6万8500件にまで増加すると予想される。
  • 本日の主な指標は、ユーロ圏の11月のインフレデータ速報値である。先月は、インフレ率の予想外の低下がみられ、ECBの11月の会議での予想外の利下げのきっかけとなった。市場は、総合CPIが10月の前年比+0.7%から前年比+0.8%へとわずかに回復することが予想される。コアレート速報値も、前年比+0.8%から前年比0.9%へとわずかに加速することが予想される。木曜日、ドイツのインフレ率が前年比+1.2%から+1.6%へと予想以上に加速したこと以上に深刻な予想外の出来事はないだろう。ユーロ圏のインフレ率の上昇により、ECBに対する利下げ圧力はある程度弱まるとみられることから、EUR/USDに対するサポートとなる可能性が高い。欧州のその他の地域では、ドイツの10月の小売売上高が、9月の修正後-0.6%から一転、前月比0.5%の伸びを示すと予想される。このことも、EUR/USDにとってはサポート材料となる可能性がある。一方、ユーロ圏の10月の失業率は、12.2%で変わらずと予想される。
  • カナダが、9月のGDPデータを発表する。前月比の発表は、8月の+0.3%から減速して、0.2%の上昇を示すと予想される。一方、前年比は、2.0%から2.1%に上昇すると予想される。
  • 本日の発言者は一人だけである。ECBのメルシュ氏が、会議で、金融市場政策に関する基調講演を行う。
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