Daily Commentary - 12月20日2013年

 | 2013年12月20日 20:07

THE BIG PICTURE
  • 量的緩和縮小に対する再評価:水曜日のFOMCの決定直後の市場の反応は、この決定は、かなりハト派的なものであるとの見方であった。FRBが、とりわけ予測されるインフレ率が、公約である2%の長期的な目標より低くとどまるようなら、「失業率が6.5%を下回っても、相当の期間、金利を据え置く見通しである」ことを述べることによって、将来的指針を拡張したためである。しかし、投資家が別の可能性を考え始めるにつれ、昨日はこのような見方が、かなり見直された。FRBは他に何ができただろうか?確かに、引当金に対する金利を引き下げたり、トリガーとして「予想インフレ率」ではなく、実際のインフレ率を使用したりするなど、その他のより積極的なハト派的手法を取ることもできたはずである(予想は平均回帰的になる傾向があり、それほど極端な数値にはならないが、実際のインフレ率は現在目標を大幅に下回っているため、予想インフレ率は実際のインフレ率よりも常に目標に近いものとなる可能性が高い)。彼らが、これらのより積極的な緩和策を採用しなかったということは、さらなる緩和を約束するつもりがないか、できないかであることを示唆している。こうした見方により、昨晩、FFレート先物に対するインプライドレートが、急騰した。長期物の利回りは、11bp上昇した。若干期待外れの経済ニュースもあったが、金利の上昇がUSDを支え、USDは大半のその他通貨、特にJPY、SEK、CHFに対して上昇し続けた。一方、コモディティー通貨(NZD、AUD、特にCAD)は若干回復した。
  • このようなFRBの政策に対する再評価は、特に指標の改善が見られる場合は、今後USDを支持すると予想される。昨日の指標は期待外れのものであった。
  • 日銀は、予想インフレ率が上昇していることから、政策を据え置いた。政策の据え置きが、4月の消費税の引き上げ後まで続く可能性は高い。その後は、景気を押し上げるべく、さらなる緩和が予想され、それによってJPYはさらに下落するだろう。
  • 本日は、多くの英国の指標が発表される。第3四半期の経常赤字は、130億ポンドから140億ポンドへとさらに悪化すると予想されるが、誰も英国の大幅な経常赤字のことは気にしていないようで、第3四半期のGDP確報値は、前回の前四半期比0.8%の速報値と変わらないと予想される。ほかにも英国の指標が本日中にいくつか発表されるが、どれもGBPに大きな影響を与える可能性が高いとは思えない。ドイツの11月のPPIでは、下落圧力が存在するかどうかが注目される。予想は、物価が前月比でさらに0.1%低下し、インフレ率の上昇が近い将来生じることはないということを示唆するだろう。EURにとってマイナスとなる可能性がある。米国では、GDPの第3回速報値は、前四半期比3.6%(年率)という第2回速報値と変わらずと予想される。カナダの11月のCPIは、前年比0.7%から1.0%にまで上昇すると予想され、コア数値も前年比ベースで若干加速すると予想される。カナダの10月の自動車を除く小売売上高は、9月と同様、前月比ベースで変わらずと予想される。インフレ率は目標領域のボトム近くにとどまり、消費の伸びがないということは、カナダ銀行が、より長い期間金利を低く据え置く可能性の方が高いということを意味し、このデータは、CADにとって十分にマイナス材料となる可能性がある。最後にEUの消費者信頼感指数は、-15.4から-15.0へとわずかに上昇すると予想される。
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