欧米市場の株式:続落、イラクとウクライナの情勢悪化を警戒

 | 2014年06月18日 15:27

米国株は小幅上昇。イラク情勢が緊迫化しているが、米製造業の拡大や企業買収に関するニュースが材料視された。S&P500種株価指数 は0.1%上昇して1937.78。ダウ工業株30種平均は5.27ドル高の16781.01ドル。17 日発表の5月の消費者物価指数(CPI)は前月比0.2%上昇と予想されている。前月は0.3%上昇だった。5月は前年同月比では2%上昇と予想されてい る。国際通貨基金(IMF)は米経済の今年の成長率予想を下方修正し、金融当局が投資家の予想よりも長くゼロ金利政策を続ける可能性があるとの見解を示し た。IMFは今年の米成長率予想を2%と4月時点予想の2.8%から下方修正した。IMFは金融政策について「政策金利は現在市場で予想されている15年 半ばより後までゼロにとどまることが可能だ」と米経済に関する年次報告書で指摘した。シカゴ・オプション取引所のボラティリティ指数(VIX)はこの日、 3.9%上昇して12.66と、5月20日以来の高水準だった。
16日の欧州株式相場は下落し、指標のストックス欧州600指数は続落した。イラクでイスラム教スンニ派過激派組織が制圧地域を拡大したほか、ロシアがウクライナ向け天然ガスの供給を停止したことが懸念された。
欧州連合(EU)統計局(ユーロスタット)がこの日発表した5月のユーロ圏消費者物価指数(CPI)改定値は前年同月比0.5%上昇と、3日発表の速報値と一致。インフレ率は4月の0.7%を下回り、09年11月以来の低水準となった。
日 経平均株価は42円68銭(0.3%)高の1万4975円97銭。鉱工業生産指数など米国景気統計の堅調や為替の安定に加え、イラク情勢が前日の米国株に 与えた影響が大きくなかったことも安心感につながった。電機や機械、精密機器など輸出関連株の一角が買われ、化学、商社株も高い。

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